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#中野京子
中野京子「異形のものたち――絵画のなかの怪を読む 《人はなぜヘビを嫌い、恐れるのか?(1)》」
画家のイマジネーションの飛翔から生まれ、鑑賞者に長く熱く支持されてきた、名画の中の「異形のものたち」。
大人気「怖い絵」シリーズの作家が、そこに秘められた真実を読む。
※当記事は連載第3回です。第1回から読む方はこちらです。
邪悪の象徴
人間にとって蛇の異質さは格別である。紐状の長い身体。四肢を持たないのに自在に動きまわり、鱗の肌は冷たく、目はさらに冷たい。鳥のように卵から孵化し、昆虫の