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時間は未来から過去にも流れていた

ー私たちは未来を知ってしまった時、どのような行動を選択するのか。

ドラえもんにこんな話があった気がするなあ。
バックトゥザフューチャーもそうか。
意外と奥深い問いですよね、実は。

昔からSFとか宇宙にまつわるものが大好きで、
今思うと、学生の時にもっと物理学とか数学をちゃんと勉強しとけば良かったなと思うんですけど。

「メッセージ」(Arrival)というアメリカのSF映画があるのですが、これを見た時に時間の概念がぶっ壊れたんですよ。

映画の内容としては、
ある日突然、地球外生命体が世界各地にやってきて世界中が混乱の渦に陥るのですが、その生命体と全く会話が成立しないので、何を目的に地球にやってきたのかを、言語学者のルイーズ(主人公)が解読をしにいく、という話なんです。

ちなみに、めちゃくちゃ名作です。
美しい映画です。

それで、この地球外生命体(映画の中では「ヘプタポッド」と言う)が生きている時間軸が面白いんです。

私たち人間は普段、
原因が結果を生み出す「因果論」的に世界を認識しています。
当たり前のように、「現在の選択が未来を決める」と。

ところが、ヘプタポッドの生きる世界は、まるで違います。
過去・現在・未来という因果論的な枠組みに縛られない世界認識(時間概念)なのです。

私たちが普段認識している、
過去の行動の結果→今があり、今の行動の結果→未来が作られる、
という世界観に対して、

ヘプタポッドの世界観は、
自分が存在する「今」という概念は、
すでに決まっている唯一無二の経路上にある単なる1つの点である。

経路上の各々の点がどこかの点に対して過去だとか未来だとかという情報は意味をなさないのです。

ちょっとよくわからない。

言い直すならば、

「自分がどんな選択をしようと、それはすでに決められている未来に沿ったイチ過程に過ぎない」

結果が先にあって、原因が後から起こる「逆向き因果」です。

めっちゃおもしろくないですか?

この論理は量子物理学的には常識的な考え方として知られているらしいです。(詳しく知らんけど)

「逆向き因果」はこう考えられます。

私たちに今起こっている出来事は、未来で起こっている現象の影響を受けている。

今やりたいと思っていることや突き動かされていることがあるのだとしたら、つまりそれは「未来の自分がやっているから」、
今置かれている環境や身に起こっている現象があるのだとしたら、「未来の自分に関係しているから」、そのヒントが今の自分に提示されている。

未来からのメッセージなのだ、と。

こういう考え方、ポジティブで大好きです。


私たちの未来は本当はすでに決められているもので、自由意志など無いのかもしれません。

でも行き着く場所が決まっているなら、「今この瞬間」胸の高鳴るほうへ進めばいい。
道に迷うことはあっても、道が途切れることはないのだから。


ー私たちは未来を知ってしまった時、どのような行動を選択するのか。

例えどんな未来を知ってしまったとしても、今この瞬間のベストを尽くす。きっとそうするんだろうな。


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