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創業前からデザインに投資してきたブルーモの「ブランドづくり」とは

2024年2月15日に、投資アプリ「Bloomo」の招待制リリースが開始されました。「Bloomo」の特徴のひとつはユーザー体験にこだわったデザインで、今回の招待制リリースにおいてそのこだわりを感じてもらえるかと思います。しかし、ブルーモはプロダクト開発だけに限定せず、例えば組織やカルチャーづくりなどのインナーブランディングから、プロダクトのユーザー体験や各チャネルのブランドコミュニケーションまで、常にユーザー視点でのブランド体験を提供することを重要視しています。

そこで、この記事では私たちがブルーモのブランドをどのように作っていきたいと考えているのかを伝え、アウトプットの一例としてロゴ制作のプロセスについてもご紹介します。

インタビュイー

三島 俊輝
東京藝術大学大学院の修士課程を卒業後、三菱電機やquantum、Takramにて事業開発・APP開発・UXデザイン・ブランド開発・ブランディングプロジェクト等をリード。ブルーモではプロダクトデザインとコーポレートブランディングを統括している。


創業メンバーの一人として、デザイナーが必要だと考えた理由

ーー何故、創業前から三島さんのようなデザイナーを迎え入れようと考えたのですか?

中村:良いサービスを作るには、ハイレベルなユーザー体験の設計やブランディング視点を持っていることに加えて、ビジネス感覚のレベルも高いデザイナーが必要だと考えていたからです。MBA時代やマッキンゼー勤務時代にデザイナーと働いたことで、プロジェクトの開始時にデザイナーがいることのメリットを身を持って感じていたことが大きいかもしれません。
特に、私が作りたいtoCプロダクトにおいてはブランドやユーザー体験が肝になると考えていたので創業前から知人には「良いデザイナーを紹介して欲しい」と話していました。

ーー三島さんは何故ブルーモに関わることを決めたのですか?

三島:きっかけは、信頼するとても優秀な知人から中村さんを紹介されたことでした。知人と中村さんは鉄緑会の講師時代の友人で、僕も仕事やプライベートを通して信頼している方で、その人の紹介なら大丈夫かなと。その上で中村さんと会話して「面白い人だな」と思って…じゃあやろうかなと(笑)。

中村:(趣味の)ウィンドサーフィンの話とかしましたよね。

三島:ですね。中村さんの人柄を知るために、仕事と関係ないプライベートな話ばかりしていました。私はこれまで観てきたものや経験してきたものが人格や価値観を形成し、引き出しの幅や量を増やし、仕事やデザインにも大きく反映されると考えています。
中村さんは経歴的にも、会話していても頭の回転が速く聡明なことは理解できたのですが、同時に過去の経験や趣味の話からデザインやブランド、ユーザー視点への感度が高いことも理解できました。ビジネスの話は冒頭にざっくり聞いて大枠は理解できたので、あとは人としての面白さみたいな部分を知りたかったんですよね。

ーーそこからどのように会社やサービスのブランドづくりに関わっていったのですか?

三島:創業前から毎週ミーティングを行い、会社のミッション・バリュー、プロダクトの方向性や要件を考えたり、同時にどんなブランドにしていくのか、社名やサービス名、ブランドキーワード、カラー、ロゴなど様々な事を議論しました。大枠のミッションやブランディングを考えながらプロダクトの方向性や要件を考えて…というように、垂直統合的に進めたことがブルーモのブランドづくりの基盤になっていると思います。

ーー ブルーモは「投資をみんなのものに」というシンプルなミッションが印象的ですね。

三島:そうですね。私たちは「投資をみんなのものに」というミッションのもと、スマートで使いやすいモダンな投資体験を提供しようとしています。ミッションも様々な候補があったのですが、最後は「投資をみんなのものに」という非常にシンプルで、誰でも覚えやすいワードにしました。社内でも頻繁にミッションやバリューのSlackスタンプが使われたりしていますね。

そもそも、toC投資サービス事業自体は決して新しいものではなく、これまでも多くのチャレンジがされてきた領域です。現状の投資サービスは使いづらかったり、分かりづらかったり、そもそも口座開設ので挫折してしまったりと、たくさんのペインがある状況でした。

ブルーモは本当の意味で「投資をみんなのものに」するために、プロダクトの細かいUIやUXはもちろん、ブランドイメージに関してもみんなに抵抗感なく受け入れてもらえることを目指しました。専門家やギークな人のためのモノではなく、受け入れやすい印象や、やさしい印象づくりを意識しています。サービスの名称やロゴ、イラストなどもそれを意識してデザインされています。

ロゴ制作のプロセス

ーーでは実際、どのようなプロセスで会社のシンボルとなるロゴなどを決めていったのか教えてください!

三島:大枠のミッションやバリューを整理したあとに、ブランドキーワードを定めました。その後、ブランドカラーや社名、サービス名を決めてロゴを作ったというプロセスですね。

ブルーモのミッション・バリューに紐づく形でブランドキーワードを整理しました。投資の民主化や、ミッションの「投資をみんなのものに」を意識した「Public」、新しい時代を感じさせる「Smart」、デイトレードや投機ではなくより良い普通の長期資産形成や個人投資家をイメージした「Better」をプライマリー・キーワードとして設定しています。同時に、楽しげな印象やエネルギッシュで若々しい印象も大事にしたかったため「Fun」「Enargy」、加えてユーザーからお金を預かる会社なので、信頼を大切にするためにも「Trust」もセカンダリー・キーワードとして設定しました。

このブランドキーワードはブランドカラーを決める際にも役立ちました。例えばブランドカラーを決める際に「深緑色+オレンジ」と、現在のブランドカラーの「明るい青色+オレンジ」の候補で迷ったんです。それぞれムードボードやロゴ、実際のUIのイメージを実際に比較してみると、現在のブルーモの明るい青色のイメージの方が「Smart」の「新しい時代」や「シンプルでモダン」な印象、より民主的な印象を表現できていると感じ、明るい青色に決定しました。その後、「Fun」の楽しげな印象や「Energy」のエネルギッシュな印象を入れるため、青やオレンジを細かくブラッシュアップして現在のブルーモのブランドカラーができました。

特に彩度の高いブルーモ・ブルーはCMYKで印刷しづらく、コーポレート関連の印刷物やブランド関連グッズなどの制作を考えるとデザイナーやコーポレート担当泣かせなため、運用面を考えると採用するか迷ったんです。しかし最後はブランドキーワードをより表現することを優先しました。

ブランドカラーを定義後に、ロゴを制作しました。
「Bloomo」の「b」と、ブルーモのサービスの特徴でもある「ポートフォリオ」をモチーフにしています。オレンジの箇所は「ポートフォリオのパイチャートのスライス部分」を表現しつつ、ブルーモの名称の元になっている「Bloom(咲く)」という単語から、花が咲いている様子や鮮やかな一輪挿しのイメージを抽象化しています。

多くのパターンを作成してブランドキーボードに近い印象にしていきました。例えばロゴにShadowを入れることで躍動感やエネルギー感や、スマートでモダンなイメージを出しています。Shadowはあまりコントラスト比を高くせず、暗い印象にならないようにしたのもポイントです。

このように、ミッションやブランドキーワードをベースにブランドカラーやロゴを制作していますし、もちろんプロダクトにおいても一貫したブランド体験を提供できるようにブランドガイドラインやブランドアセットの整備、デザインシステムをしっかりと整備しています。もちろんまだまだ整備できていない箇所もあるし、時代に合わせてアップデートが必要だと考えています。

デザイナーがブルーモで働く魅力

ーー最後に、三島さんから見たブルーモで働く魅力について教えてください!

特に最近、資本を集めているスタートアップはSaaS系のtoB事業が多く、ブルーモのようにtoCプロダクトに関われる点はまず希少性が高いと思います。私も今まで様々な組織やチームで仕事をしてきましたが、ブルーモの経営メンバーやエンジニアはデザイン感度やユーザー視点の感度が非常に高いので、デザイナーとしては魅力的な環境です。ブルーモのバリューにある「顧客体験への執着」をメンバーみんなが体現しているため、デザイナーとして「ユーザーに寄り添ったデザインをしたい」と考えている人にとってはやりがいをもって働けると思います。

また、ここまでお話ししてきたようなブランドガイドラインやブランドアセット、デザインシステムの整備がされている点も、働きやすいポイントかと思います。過去の議論のコンテクストも全てアーカイブされているので、迷った際に立ち戻る場所がありますし、ミッションやバリューからメンバー全員が共通認識を持っているため、チームで一体感を持って働けるという点でも魅力的な環境だと思います。

ーーブルーモは積極採用中です!

ブルーモでは、デザイナー(プロダクトデザイナー)とエンジニアを特に積極的に募集しています。「Bloomo」の招待制リリースを経て、実際に多数のユーザーの声を聞きながらプロダクトを改善していけるフェーズのため、手触り感を持って開発することができます。
他にも、ご興味とご経験に応じてPdM、事業開発など多岐にわたるポジションを募集しているので、もっとブルーモについて知りたい方は以下採用サイトもご覧ください!