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コーチングは自意識に風を起こすジャムセッション?

昨年後半からコーチングをスタートし、これまで約20名の方とコーチングをしてきました。最近、思うのが、コーチングって”本当にジャムセッション(演奏)”みたいだなぁ、ということ。

多種多様なテーマに多層的に向き合う

コーチングでは、全セッションに通底する大きなテーマを共有した上で、毎回のセッションで話すテーマを最初に決めていきます。

テーマ設定は、その方が世界と自分をどのように観察してるか、というクライアント特有の個性や癖にも通じていて、また今、クライアントが「何を持ってるか」「何が起こっているか」がわかる、オンゴーイングの認識揃えでもある、と私は捉えています。
そのテーマ自体、”ソリが合わない同僚と協力するには”、などの具体的なことから、”自分にとって仕事は何か”という抽象概念まで、毎回変化します

これがセッション回数を重ねていくうちに”気になっていること”や”モヤモヤ”から「本当に自分が獲得したいもの」を発見し、フォーカスするモチベーションが上がり、選択と集中が始まって、行動への具体策と習慣化にチャレンジしていく方が多いです。

ジャムセッションのように自在に変化していく会話

オンゴーイングの他にコーチング場作りのルールに、オーダーメイドであり、インタラクティブ、ということがあります。(*下のリンク先参照)

コーチングの面白いところは「コーチが仮説をたててはいけない」ところ。
そのおかげで、私は様々なクライアントが自らの手で、大小様々な可能性を見つけていく過程を見ることができています。
コーチングには、”コーチングプロセス”という基本的な進め方のルールはあるものの、内容がどこに向かっていくか、どのプロセスに時間をさくのか、は、正直始まってみないとわからないのです。

セッションのテーマと目指すゴールを共有、明確化し、進んでいくその様があって、二人の”問うこと”と”答えること”への集中がグッっと高まる時、いっしょに演奏しているよう、と感じることがあります。あぁ、自意識を緩めて開放する、ジャムセッション、インプロビゼーションの演奏のようだ、と感じるのです。
クライアントさんのなかに開けてない扉があることを一緒に発見したり、その扉をクライアントさんが見事に開けた時、すごくクリエイティブなエネルギーを感じます。そこから進む会話にはとても新鮮な風が吹いていて、即興演奏のように会話自体が生き物になって、進んでいきます。
もっとそれを感じられる機会を作りたいし、作れるようになりたいです。

そのためには、二人がセッションにノれなきゃいけないし、”ノれる”ということは、演奏の基礎演習(信頼関係)をベースにいいフレーズ(”問い”)、いいリズム(”ペーシング”)で場を作っていく。そして相手の演奏をどこまでも尊重し、相手に挑戦することに尽きるなぁ、と感じます。
まだまだ、反省することや改善点も日々感じています。

予想を超えて、スラスラとでてきたフィードバックに鳥肌

先日、全セッションの後半回に入った、あるクライアントさんにコーチング時間の改善点やよりよい効果を検討できる可能性はないか、という視点で「どのようにコーチングを日々の中で活用している感覚を持かたれているか」を質問しました。それに対し、予想外にスラスラと返ってきた心からの言葉に、感動するしながら、少し動揺する経験をしました。

クライアントさんに了解を得ているので、そのやりとりをその場ででた言葉に忠実に、紹介させていただきます。

これまでコーチングはどんな影響がありましたか?
1回目と2回目は、そういえば自分はこういうことをやってきたな、とかこれが大切だった、と思い出していた感じだったが、コーチングを始めて自分にとって「緊急じゃないけど、大切なこと」を忘れなくなった。
ご自身としてどんな活用法ができている?
行動の動機につながっている。
自分だけだと本当に決められたかどうか怪しいし、決めたこと自体の深掘りもなかなかできない。それに一人だと、都合のいい解釈をしてしまうと思う。
自分の言動について軌道修正の気づきを与えてくれるので、何をすべきかシンプルかつ本質的なリストができる。
コーチングをどう使えたら、理想的ですか?
どうでした?の報告の場。言語化する機会があるのがいい。
今日の質問で、自分一人では考えきれない方向と深さで考えることができた。そういうことがあると、思考の偏りがなくなる。
自分の行きたい方向じゃない方向にも考えを向かわせてくれることで、客観的に見れる、気づかなかったことに気づける。
今日、いい質問だ思ったのは、「できなかった理由はなんですか?」。
「それって、その答え=できる理由じゃん!自分の考えているちょっと裏側、そこの扉開ければ答えがあったじゃん!」って思った

なぜ心が打たれたか

このやりとりになぜ鳥肌が立ったのだろう?と、そのあと考えたのですが、まず思いがけず、たくさんの情報が戻ってきた、ということ、そしてそれが心からの言葉であることが伝わってきたから。
そして、この時間がその方の日常のパーツに入ったんだな、という実感があったから。そして、その人らしさが輝く方向にこのコーチングの時間が役立っていることを感じられたからです。
同時に、私自身の「コミュニケーションを通じて可能性を解放する」というミッションや願いがかなっている..と思えました。そして、ミッションがこう行った共創性で遂行されていくことを体感できた、と感動しました。

もちろんこの言葉を聞けたのは、クライアントさんが自ら自己認識を確実に変化させ、行動も変化させることができている現実があってこそ。そのこと自体にクライアントさんご自身が獲得された大きな可能性を感じます。

そのようなスイッチがどのタイミングで、どこに入るか、が事前にわかることはありませんでもテーマを完全に”自分ごと化”し、客観的に”ありたい姿と現状把握”、”実行したいアクション”を納得がいくまで、明確化すると、確実に変わっていくことは、経験を通して実感しました。
”言語化したことと行動”がセットでじわじわと自分のものになっていくとき、人は可能性を伸ばすのだということを日々、コーチングの場から学んでいます。

「人生のほとんどすべての不幸は、自分に関するあやまった考えをするところから始まる」byスタンダール
これ、真理だと改めて、思いました。


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*”コーチングのすすかた”については、こちらでご紹介しています。
コーチングとは何か?は、こちらでどうぞ


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