視覚障害者向けのビジネスマナー講座開催しました
ブラインドライターズ代表の和久井です。
去る2020年8月11日に、視覚障がい者向けのマナー教室を開催しました。
障害者雇用が推進される中、企業で働く方もどんどん増えていくでしょう。
そしてこの先、ITの技術が進み、医学が発達し、差別が解消されていくことが予想されます。
そうなると、障害当事者が就職時にライバルとなるのは健常者になっていくはずです。そして「障害者だから仕方ないよね」と大目にみてもらえることも減っていくはずです。
それは未来のことだとしても、現状、健常者が支配する社会に入っていくときに、お互いが対等な立場で気遣いし合い、円滑なコミュニケーションを結ぶことはとても大切です。
マナーをしっかりと身につけ、ビジネスの場で活躍する人たちがどんどん増えればいいなと考えています。
講師にお迎えしたのは、幅広い業界で研修やカウンセリングを行っている、株式会社研修屋の佐久間寿美江先生。
まずは対面で、みんなの対応を見ながらとのことだったので、除菌の徹底、ソーシャルディスタンスや密を避けながらの開催となりました。
さて講座開始後に参加者ひとりひとりが自己紹介をしたところ、さっそく先生が自己紹介のコツを教えてくれました。
自己紹介は、人に覚えてもらうためにしますよね。じゃあ、どうやったら覚えてもらえるでしょう?
そこで先生からは面白い参考例が。
とある雅子さんというかたが「上から読んでも雅子さま、下から読んでも雅子さま」と自己紹介し、みんなから「雅子さま」と呼ばれていたそうです。名字は忘れてしまっても雅子さまという名前は覚えているそうなので、自己紹介としては大成功ですよね。
事例に加えて、コツをいくつか教えてくれました。これで次回からは自信を持って自己紹介できそうです。
そして佐久間先生の講座は、3分に1回笑いが入るんです。これがめちゃくちゃ刺激になりました。眠くなる暇もありません。
感情に訴えると人の記憶に定着しやすいそうで、笑える講座って、とても実りが多いんですよ。
1時間という限られた時間だったので、かなり駆け足の講座ではあったようですが、ひたすら講師の話を聞くだけの座学ではなく、周りの人とのディスカッションあり、発表ありで、かなり自分で考え、意見する場面もありました。
講座の内容は、
・マナーとはなにか
・印象の重要性
・人間関係の基本6つのポイント
・仕事の基本とは
・呵られたときの対応
・感情をコントロールする重要性とそのコツ
でした。
マナーって、カタチじゃないんですよね。
基本がわかっていたら、いくらでも応用が利きます。
受講者からは、こんな声が届いています。
「最初は少し緊張していたのですが、始まったらとても楽しくて、あんなに楽しくマナーが学べるなんて思っていなかったのでびっくりもしましたが、また開催されるときにはぜひ参加したいと思いました」
「今まで自分はできていると思っていた事でも、あらためて考えてみると間違った事をしている可能性もあり、周りの方を不快にしてしまっているのではないかと気になってしまいました。次にこのような研修会がある時は、実際に皆さんとデモンストレーションして意見交換できたらいいなと思っております」
「講座の内容は興味深いものばかりでした。自己紹介の話し方や敬語など、今すぐ気を付ければ実践できることは積極的に取り入れたいです」
と大好評!
後半のディスカッションでは、
「会議室に入って名刺交換をするとき、先に白杖を畳んでいいのか迷う」
といった、視覚障害者ならではの悩み相談もありました。
こうした特有の相談ができるのも、この講座のいいところですね。
車いすユーザーのかたなど、さまざまな事情に合わせた講座を開催していければと思います。
会場は、STUDIO19さんにご提供をいただきました、ありがとうございます!
次回以降、さらにレベルアップしていく予定です。
乞うご期待です。
講座を支援して下さる企業様も募集しています。
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