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ぐっち
2022年9月26日 07:32
妻が妊娠した、といっても僕にはその実感が全く持てずにいた。それはそのはずだ。今ここに赤ちゃんが来たわけではないし、生活事態昨日とは何も変わらないからだ。一方で、図らずも妻は否応なく実感させられることになってしまった。 その時は突然訪れた。天ぷらをお腹いっぱい食べて喜んでいたのもほんのつかの間、次の日にはもう何も受け付けなくなっていた。決して天ぷらを食べすぎたからではない。つわりというのはこ
はるか
2022年9月25日 08:30
妊娠6週目のある朝、急につわりは始まった。少しだるく気持ち悪い程度のそれに、私は妊娠の貴い洗礼を受けたような気すらしていた。今思えば本当に甘い、いや甘すぎる妊娠期だった。結局妊娠7ヶ月いっぱいまで続くことになったつわりは、私の26年の人生を持ってしても筆舌に尽くしがたい過酷な経験となってしまったのだから。仕事は愚か、家事も身の回りのことすらままならない5ヶ月間となってしまったのだ。その間文句
2022年9月23日 20:18
「早く怪獣が来るといいな」結婚してから何度となく妻と言っていたことだ。怪獣とは我々のいわゆるスラングのようなもので、要するに赤ちゃんのことだ。すぐ大声で泣きわめくし、何でもかんでも食べてしまうし、何より日本語が通じない。言葉がコミュニケーションのほぼすべてである我々にとっては怪獣以外の何物でもない。そんな謎だらけの怪獣がとうとう我が家にもやってくることになった。これはそんな怪獣と我々夫婦の
2022年9月23日 20:10
~数ミリにも満たない細胞の誕生!その存在は26年間かけて築いてきた価値観をいとも簡単にぐにゃりと変えた~ 26歳になる年の1月、妊娠が判明した。きっかけは2週間近く遅れた生理と体のだるさという極めて一般的な症状の出現だ。そこですぐに妊娠検査薬を試そうと思ったが、私にはできないことに気付いた。私も夫も全盲だ。薬局で検査薬を購入し、使用できたとしても、結果を見て判断できない。かといって検査薬の