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小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード 【読書感想文】 会社の幻想をぶち壊す

★★★★★
Amazonでレビューしたものです。

会社は大きいほうがいいなんて幻想だ。高価な広告、営業部隊、オフィス、いや、会議も事業計画もいらない。小さな所帯で、シンプルに、迅速に、臨機応変に。世界的スタートアップ、ベースキャンプの創業者とカリスマ開発者が、インターネット時代の仕事術を伝授するビジネス書の新スタンダード。イラスト収録版。



1.「強いチームはオフィスを捨てる」の会社働き方改革


先日読んだ本、「強いチームはオフィスを捨てる」

とても興味深く共感できる内容でした。

同じ作者による本がまたあるということでこちらも読んでみました。

こちらは2016年初版の本です。

前回は働く場所について、会社という場所に集まって仕事するということに、集まらなくても仕事はできる、と発想の逆転を示していました。

この本では、会社組織についての疑問を扱っています。
会社はどんどん人をたくさん雇って大きくしなければならないのか?
莫大な広告費をかけて宣伝しないといけないのか?

彼らはそれは間違いだと主張します。
なぜなら彼らが16人の質素な会社で利益を上げているからです。

ちなみに、前の本で37シグナルズという名前だった彼らの会社は、現在ベースキャンプという名前だそうです。


2.「今や誰にでもビジネスが可能になったのだ。」


まず最初にで、新しい現実が示されます。

この本は、幅広い人たちが対象であり、バリバリのビジネスマンから、ちょっとしたビジネスを運営している人のための本でもあります。
さらに、

”日々まじめに仕事をしながら、いつも自分の夢を追いかけたいと思っている人たちのための本でもある。自分の仕事は好きだが、たぶん上司のことは好きじゃない。あるいは単に飽きていて、自分の好きなことをして稼ぎたいと思っている人たち。
そして、これは、一人でビジネスを始めたいなんて考えもしなかった人たちのための本だ。”

自分の好きなことをして稼ぎたい!
一人でビジネス!

友達も仲間もいない上に、早く今の仕事をFIREしたい私には、とても魅力的な悪魔の囁きに聞こえました。


さらに現在の仕事や会社での常識について、次々と否定していきます。

計画は予想に過ぎない、小さいことは悪くない、仕事に依存はしない。。。

会議は有害!
その通りです!
全く意味ないですよね、会議って。みんなで相談して決めましたって、形式だけ通すだけで、みんなが同じように発言できるわけでなく、トップや偉い人、声の大きい人の意見が通るだけで、出る意味を感じない、時間の無駄なのに出席を強制させられる。。

無用な人は雇わない、履歴書は馬鹿馬鹿しい、経験年数は意味がない、学歴は忘れること。。
働かない人を雇うのはマイナスですからねえ。

面白かったののは、”「失敗から学ぶこと」は過大評価されている”という項目でした。

”成功から学ぶことと比較しよう。成功は次の手段を与えてくれる。成功すれば、何がうまくいったのかわかり、それをもう一度できる。そして次はもっとうまくやれるだろう。  
失敗は成功の源ではない。ハーヴァード・ビジネススクールのある調査によると、一度成功した起業家は次もうんと成功しやすい(次に成功する確率は三四パーセント)。しかし最初に失敗した起業家が次に成功する確率は、はじめて起業する人と同じでたったの二三パーセントだ。一度失敗している人は、何もしなかった人と同じぐらいにしか成功を収めていない。成功だけが本当に価値のある体験なのだ。”

厳しい現実ですなあ。

また、競合相手に注意を向ける価値はなく、自分自身に焦点を当てようという提案も面白かったです。

”かわりに自分自身に焦点を当ててみよう。ここで起こっていることは、向こうで起こっていることよりずっと重要である。他人のことを心配するのに時間を費やしていると、その時間をあなた自身の向上に費やすことができない。”

3.私1人でできる会社とは?


会社が資本金1円から設立できる、、というのは以前から知っていました。

もちろん実際は税理士に相談とか、色々かかりますが。


こちらの作者はインターネットでアプリとか作っている人なので、仕事は一人で集中してやる方が良い、という主張ができます。

私の今の仕事は、基本対人対面なので、それができません。
対面でない仕事にはとても憧れがあります。
今の時代、ものを売るにしても、店舗を持たずネットのショップに提示して、家にいながら販売するという方法が可能です。倉庫などは必要になるかもしれませんが、その辺はシステムができ、外注すればできそうです。
またこういうnoteやブログでは、ものもそうですが、情報ということになるでしょうか。

私は、他人に何を提供して、対価をもらうことができるのか?

ちょっと考えてみたいと思っています。

4.目次


はじめに
まず最初に
新しい現実
見直す
現実の世界なんて無視しよう/「失敗から学ぶこと」は過大評価されている/計画は予想にすぎない/会社の規模なんて気にしない/仕事依存症はバカげている/「起業家」はもうたくさん
先に進む
世界にささやかに貢献する/あなたに必要なものを作る/まずは作り始めよう/「時間がない」は言い訳にならない/一線を画す/ミッション・ステートメント・インポッシブル/外部の資金は最終手段/必要なものは思ったより少ない/新興企業ではなく企業を始めよう/売却するつもりのビジネスは廃却されることになる/身軽でいること
進 展
 制約を受け入れる/中途半端な一つの製品より、良くできた半分の製品/芯から始める/初めのうちは詳細を気にしない/決断することで前に進む/キュレーターになれ/やることを減らす/変わらないものに目を向ける/ツールよりも中身が大事/副産物を売る/いま、始める
生産性
 書類上の合意は幻想/やめたほうがいいことを考える/邪魔が入る環境では生産性は上がらない/会議は有害/解決策はそこそこのもので構わない/小さな勝利を手に入れる/ヒーローにはなるな/睡眠をとろう/あなたの見積もりは最悪だ/長すぎるTo Doリストは終わることがない/小さな決断をする
競合相手
商品をありふれたものにしない/真似てはいけない/けんかを売る/競合相手以下のことしかしない/競合相手が何をしているのかなんて気にしない
進 化
基本的に「ノー」と言おう/顧客を(あなたよりも)成長させよう/熱意を優先順位と混同宅でも良いもの/顧客の声を書き留めてはいけない
プロモーション
 無名であることを受け入れる/観客をつくる/競合相手に「教える」/料理人を見習う/舞台裏を公開する/造花が好きな人はいない/プレスリリースはスパム/『ウォール・ストリート・ジャーナル』は忘れよう/ドラッグの売人の方法は正しい/マーケティングは部門ではない/「一夜にして成功」はない宅でも良いもの/顧客の声を書き留めてはいけない
人を雇う
 まずは自分自身から/限界で人を雇う/無用な人は雇わない/会社を「知人のいないパーティー」にしない/履歴書はばかばかしい/経験年数は意味がない/学歴は忘れること/全員が働く/「セルフマネジャー」を雇う/文章力のある人を雇う/最高の逸材はどこにでも/社員をテストドライブする
ダメージ・コントロール
 過ちへの対応は自分でひきうける/対応の速度はすべてを変える/謝り方を知る/全員を最前線へ/文句は放っておく
文化
 文化はつくるものではない/決定は一時的なもの/ロックスターは環境がつくる/従業員はガキではない/五時に帰宅させる/大げさに反応しない/あなたらしく話す/四文字言葉/「なるたけ早く」は毒
最後に
 ひらめきには賞味期限がある
ベースキャンプについて


著者:ジェイソン フリード (著), デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン (著), 黒沢 健二 (翻訳), 松永 肇一 (翻訳), 美谷 広海 (翻訳), 祐佳 ヤング (翻訳)
ASIN ‏ : ‎ B01NCJVL06
出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2016/12/15)
発売日 ‏ : ‎ 2016/12/15
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 38013 KB
本の長さ ‏ : ‎ 264ページ  

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