保険会社に騙されるな! いやいや(笑)

 YouTubeを観ていると、「保険会社にだまされるな」という目を引くサムネイル。横にはチャンネル登録している忖度なしの車屋社長の画像。1時間オーバーの長い動画です。
 保険の仕事に携わっていれば、このサムネイルが気になります。さらにチャンネル登録している車屋社長が出ているなら、損保業界の闇とかビッグモーターのこととか語るのかと期待して観ました。

 1.5倍速で長い動画を観終わったのですが、何だかスッキリしない。内容が予想と違うし、一方的です。
 まず、既存の大手保険会社は保険の内容ではなく販売方法に詳しい営業ばかりらしい。
 また大手保険会社は働いている人数が多いので政治家の集票マシーンとして優遇されていて、ネット系が少ない人数で頑張っているので票数が少なく冷遇されている。なかなか攻めたシナリオです。

 大手保険会社は昔ながらのやり方で進歩がなく、ここで保険に入るのは・・・と視聴者に感じさせます。その上で、ネット系が旧態依然の悪い業界に風穴を開けているから、もっと応援しましょうと。

 ライフネット生命の社長が出ていたとしても忖度しすぎでしょうと思って観ていましたが、観終わった後によくよく見ると、Sponsored by ライフネット生命(笑)

 確かにネット系の保険会社は安いです。
 自動車保険は特に安い。代理店を間に入れないから、1~2割は安くなるでしょう。それに加え、営業課支社を全国幅広く展開している経費や、その課支社で地元の事故対応にあたる損害サービスの人間の経費がかからないのも大きいのではないでしょうか。

 生命保険は、実はそれほど安くない場合が多いです。お支払いいただく保険料の月額は最低3,000円のようなルールがあるので、ネット系の保険会社のように毎月500円のような売り方は出来ませんが、年払いで6,000円(500円×12ヶ月)は可能です。
ここで保険料を比較することは色々と引っ掛かるので出来ませんが、ネット系生命保険会社と普通の生命保険会社の保険料の差は、昔ほど大きくありません。生命保険会社は損害保険会社と違い、営業課支社を全国の県庁所在地くらいしか展開していなかったり、地元の事故対応にあたる損害サービスの人間がいなかったりするのも1つの要因かもしれません。

 いずれにしても、決めるのは自分です。
 自分に必要な保険について色々調べてネットで入るのも、調べる時間を別の時間に回して信頼出来る相手を通して入るのも、どちらでも良いと思います。

 最後に保険屋さんとしてアドバイスするなら、ネットで契約する時は1人で即決せずに第三者に内容を見てもらってから契約のボタンを押していただきたいです。

 安いのは大切ですが、何のために入るのか。それが大事です。

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