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2016年4月25日 21:39
前のお話はこちら^ↀᴥↀ^「と言うことだ。おしまい」「・・・・・・・・・」「何で睨むんだよ。怒るとこじゃないだろ。しかも玄関先で。入るぞ・・・って、俺の家だけどな」「おまえは、俺に、長い間、隠し事をしていたんだ!」「そうじゃねぇだろ?俺だって、昨日庭を見て思い出したんだから。っていうか、おまえが知らない俺のことなんて、もっとたくさんあるぞ。例えば」「うるさい!うるさい!うるさい!」
2016年4月19日 01:55
俺が4つか5つの頃の話。横で猫の盲腸が腐っただの平将門と茶飲み友達になっただの、トンチンカンな話をしている男、槇村恵との腐れ縁がはじまる前の話だ。妹の出産で入院中だった母親に会いに行った帰り、俺は迷子になった。バス停を間違えて1つ手前で降りただけの話なのだが・・・幼児の俺にとっては大事件で、もう2度と父や母には会えないと大恐慌に陥った。季節はちょうど今時分。八重桜や山吹が満開で、ハナミ
2016年2月29日 21:05
「忙しいんだ。帰れ」「今日は近所だよ。もみじ谷のお地蔵さん」「蛇塚は嫌いだ。独りで行け」「足が折れたからムリ」「俺には関係ない」「村田正三。10年前の主治医は早瀬錬太郎先生でした!」「・・・」厄災が松葉杖を突き、ロングコートの下から真新しいギプスをチラつかせ、俺の前に立っていた。槙村恵、職業:散骨屋。幼馴染みのこの男は、昔から俺を面倒ごとに巻き込む病を抱えている。しかも、その