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生きたい!


前回、ツバメのヒナの成長に心奪われて、呑気にナルシズム全開の提灯記事を書いてた刹那、なんと!もうヒナたちはこんなに成長してる!!


なんという成長スピード!!


これはもう、一目惚れした瞬間に二人の結婚後の新居の心配までしてしまうストーカーの妄想なみに早い成長スピードじゃないのか!?


とにかくもう、この子たちの成長を見れるのはあと僅かなのは確かだ。


今回分かったのは、前回書いた4羽ではなく5羽のヒナたちがここに生きてる!。これからは成長して旅立つまでの残り僅かな時間を俺は丁重に丁寧に見守らねばならん。しかし見守る前に名前や。俺は今、心からの慈愛に満ちた思いでヒナたちに名前を授ける!


まず、手前の2羽の左から「リッキー」そして右が「ヘンダーソン」そして、後ろの2列目の左が「だしまきたまよ」そして真ん中が「グリコーゲンあずさ」そして2列目右が「ヒナぴょん」


もちろん、どのヒナがオスかメスかは分からない。


そして、ヒナたちが巣の中の場所を移動してしまったら、誰がリッキーかどの娘がグリコーゲンあずさかが分からなくなる。


でも、それでいい。


5羽全てのヒナたちが健康で大きく育ってくれたら、俺はそれでいい。


俺は大いなる山のような包容力によって、ヒナたちの成長を見守るだけなのだ。


俺が近付いて動画や写真を撮ってると、可愛い可愛いヒナたちは俺の事を母親だと思って口をパカパカ開けるのですよ。ヒナたちが俺の事を本当に慕って待ちわびてるのが手に取るように分かる。そうツバメの言葉が分かるのだ。俺はいつからツバメ界の戸田奈津子になってしまったのか?


多分、ヒナたちはこんな事を思ってるんじゃないかな?


リッキー 「また来やがった、この馬鹿息子が!お前がしょっちゅう見に来るから、こちとら最近お通じの調子が悪くなって、便秘気味なんだよ!」


ヘンダーソン 「まぁまぁリッキー、そう言ってやるな。彼も孤独で寂しい身なんだ。僕たちだけでも彼を待ちわびてるフリでもしてやろうじゃないか。まぁ正直ウザいけどね」


だしまきたまよ 「でもね、ヘンダーソン。彼をあまり調子に乗らすのも罪じゃない?どうせ彼の葬式にはフトミミズすら来ないほどに孤独界のエリートでありロンリープリンスよ。誰もアンタなんて待ってないと、ちゃんと現実を見せつけてあげるのも優しさというものじゃない?」


グリコーゲンあずさ 「そうよ!そうよ!ちょっと優しくされただけで、すぐにメスにお金貢いじゃうようなオスなのよ!メスってのはね、本当に好きなオスにはアルマンドのミミズを求めたり無駄なお金を使わせたりしないのよ!しかし本当に呆れたものね。この万年ATM男めが!」


ヒナぴょん 「まぁまぁ、みなさん落ち着いて!人の悪口を言ってはダメですよ!ジョージさんはただただ世間知らずで田舎者の単細胞なだけなのです。知識も浅く情弱なのにGoogle検索で得た知識を我が物顔で知ったかぶりする底辺弱者であり、もう人生終わってる落伍者なのですよ?この先はもう、泥水すすって生きるしかない永遠の勘違い男ジョージさんの悪口を言うのはもう止めてあげましょうよ!」


イタタタタ……胸が痛い。なんだか一番悪口はダメだと言ってるヒナぴょんに容赦なくトドメを刺されてる気はするが、ツバメ界の戸田奈津子となってヒナたちの声を通訳してたら、こんな事を言ってたなんて……


しかし、こんな事を思われてたとしても、おいちゃんは君たちが可愛いのだよ。


君たちが一生懸命に口を開けて一心不乱にエサを求める姿に俺は胸が締め付けられるんだ。


生きる事に一生懸命な姿は本当に美しい。


君たちは生きること、生き抜くことを、一体、誰に教わったのだ?


でもね人間はね、なぜだか自ら死にたいと思う人もいっぱいいるんだよ。


今は生きる事しか頭にないだろう君たちからしたら人間とは本当に不思議な生き物だよね?


こんなに小さくても、生きること、生き残るということがしっかり体中に刻み込まれているっていうのに人間は自ら命を粗末にする人がいる…


でもね、人間にもいろいろ事情があるんだよ。


君たちには不思議かも知れないけど、人間の事情も分ってほしいな。


生き物として生まれて来たのに、生きたくないと思ってしまうほどの人間の悲しい世界や寂しい気持ちも分ってほしい。


近く旅立つ君たちが「生きたくない」と思う世界が、この先の未来に広がってない事を祈ってるよ。


この場所から、ただただ祈ってる。

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