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「ありがとう」を先に言う


本当に1週間に1回となってしまった、今週の一枚はこれ。


久しぶりに晴れた日の家の裏の景色だ。


都会に住んてる人には馴染みのない景色だと思う。


家の裏の景色がこの山の景色という事は、我が家の周りには他人の家がまったくなく、もちろんビルも建ってないしコンビニも商店も何も無いという事だ。それはすなわち騒音問題も無いということだから、深夜にテレビの音量をマックスにしても近隣住民からは苦情も何もないのである。


俺も都会のアパートに長年住んでた経験があるから分かるが、洗濯機を使うのも夜中にテレビを見るのにも細心の注意を払って行っていた。なぜなら、生活音が隣の人の迷惑になるからだ。自分の生活音に気を付けるという事は隣の生活音も聞こえてくるという事であり、隣の空き部屋に誰かが引っ越しして来てからは人の笑い声や音楽を聞いてる音もしょっちゅう聞こえて来ていた。


しかしある時、何があったか知らないが隣の部屋から男性の泣き叫ぶ声が聞こえて来た事があった。


「どうしてだよぉ〜なんでだよぉ……」


今思えばカイジが住んでたのか?と思うほどの男性の悲しき慟哭であった。


確か最初の頃は女の人の声も聞こえてたから夫婦で住んでたような気はしたが、ある時から女性の声が聞こえなくなった。そしてこの号泣の後に男性も引っ越しして誰もいなくなったことを考えればだな、この名探偵ジョナンとしては隣に引っ越して来たのは新婚ホヤホヤのテツロウとメーテルの新婚夫婦だと推理する。テツロウはバリバリの営業マンで昼間は家を空ける事が多かったがメーテルを銀河系で一番愛していた。メーテルもテツロウの為に銀河鉄道愛妻弁当を毎朝せっせと作るような良き妻であった。しかし、ある時メーテルはあるイケボの歌い手の懐メロ特集の歌枠にて「パラダイス銀河」を聞いてしまったからさあ大変!すっかり歌い手にお熱になり、毎月10万円以上投げ銭をするわ、XのDMから繋がりLINE交換するわで、ついにはテツロウがいない昼間に2人でラブホにて不倫鉄道69に乗ってアンドロメダ銀河に向けて出発進行!!テツロウ、メーテルの愛妻弁当の手抜き連発で「これはおかしい!?」と気付き探偵事務所に浮気の調査を依頼。その結果、不倫が分かった日に上記の号泣となったと俺は推理する。この号泣はまさに心からの慟哭なのである。あぁぁ……なんたること……ただただ合掌…


都会の部屋ではこのような生活音もあり、俺は自分の部屋の中で少し動くのも気にする毎日であった。しかし、今住んでる実家ではそんな生活音を気にする環境ではない。夜中にいくら叫んでも飛び跳ねても誰からも何も言われない。


「気楽だなぁ〜平和だなぁ〜」


とも思うが、これはすなわち俺に何かあった時には誰にも気付かれないという事だ。


俺がヨボヨボのジジイとなり、正月にきんかんのど飴を喉に詰まらせて、そのまま絶命したとしても誰にも気付かれない。そしてその後をストレートにそのまま書くと俺の亡骸は腐敗しちゃうのだ。誰にも気付かれず淡々と粛々と腐敗する。そしてその後に人に見つかったとしたら、必ず人の世話になる。死んだ後に人に顔を背けられ後始末を嫌がられる未来だ。


だから、人との繋がりが大事なのだ。どんなにお金を持ってて、人を頼らなくても1人で生きて行けるとしても、最後は絶対に誰かの世話になる。


だから、生きてる内に人には絶対に優しくしとくべきだ。


それは後で世話してもらうために生きてる内に人に媚びろと言ってるわけではないんだ。


死んだら絶対に人の世話になるから「生きてるうちに感謝の前払いをしとこうよ!」という意味だ。


この思いを持ってたならば、他人に優しくするのに少しは抵抗がなくなるのではないかな。


それと今の俺は人の悪口をまったく言ってないし、ネットにも書き込んでない。


それは決して俺が善人だからじゃない。


人の悪口を言わなくてもいいという環境に俺がいるだけだ。


しかし俺は根本的には悪口大好き人間だと思う。


その証拠に、Xを見てると人の悪口ばかりがオススメに流れて来る。これはつまり俺が人の悪口ばかりを好んで見ているからだ。だからAIが俺に人の悪口のポストばかりを選んでオススメに流して来るのだと思う。


俺の甘い考えかも知れないが、人の愚痴や陰口悪口、誹謗中傷などを言う人、書き込む人、みんな何かしら傷付きながら発信してると思う。


人を批判する発信をしなければ自分の心が保てない環境にいるだけだと思う。


俺は環境が良いだけ。


そんな環境に恵まれただけの俺が、自分だけは真っ白な善人のフリをするわけにはいかない。


俺も今からどこか貧しい国に売り飛ばされたら、誹謗中傷どころか人を平気で騙したり、お金のために人を殺す人間になるかも知れない。


人に優しく出来るのも恵まれてる証だ。


俺が突然この世から、この場所からいなくなったら今まで見てくれてる人は「最近ジョージはどうしたのかな?」と少しは気にかけてくれると思う。


だから、先に感謝の前払いをしときます。


「俺がいなくなった後も優しくしてくれて、本当にありがとう!」


そんな事を思った今週の一枚

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