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流す。

すっかり昼風呂が定着しつつある日々。
スマホを持ち込んで、音楽を聴きながら、書くというのが定番に。

家の中でも、リフレッシュは出来るもので、脱衣室のみ点灯し、浴室内は少し薄暗いままで。
バスタブに浸かる、ひたすら浸かる。

それで、映画「サウナのあるところ」なんかを思い出してます。

サウナの本場・北欧フィンランドが舞台。

もう、裸の付き合い。風呂、サウナは、「生きること」「人生そのもの」だったりする。日々のモヤモヤを語らいながら、汗と共に流す。

涙も一緒に。


子供の頃、親戚のおばさんと一緒に、近所の銭湯に行った日。夏休みの海から帰って来た帰りで、ちょっとだけ日焼けして、ヒリッとする肌をタンクトップの肩に感じながら…引き戸を開ける。
壁画は、お決まりの「富士さん(山)」でした。

おばさんに並んで、見様見真似で、全身を洗い流し、湯船へ。
「熱っ!」の後に訪れる、声がだだ漏れる快感、液体化してゆく安堵な心。

6才くらいだった私は、湯槽を潜っては、おばさんとその他知らないおばさんに、一斉に叱られるの繰り返しだったのを覚えている。新空間という前では、子供は制御が効かなくなる。

何故か、この空間は皆、穏やかで、うっとりした時間が流れて、
「戦士の束の間の休息」だったんだなぁ…と思う。

熱めの風呂から、冷たい風呂に、交互にクールダウンをするおばあちゃんやおばさん達。
隣接する場所には、店主が完全なる趣味で、自作したサウナがあり、常連さん達が利用していたようだ。

おばさんもその一人で、
「サウナは最高や、あんたも一緒に入ってみるか?」と言われたが、熱くて狭い場所が苦手な私は、当然に拒否をした。
「ま、あんたは子供やからなぁ…じゃ、あっちで待っとき」とタオル片手に歩いて行く。

脱衣所の籐のベンチに腰掛けて、貰ったお金で、フルーツ牛乳を飲みながら待っていたら、おばさんが戻って来た。

おばさんのお腹にある傷を見ていたら、
「おばさんな、此間、胃を悪くして切ったんよ…
おかげで、食欲がなくなって、このままだと痩せてしまうわぁ…」と笑いながら、番台に座ってるおばちゃんと袋から出したあんパンを食べ出した。

風呂という場所の奥義を知った瞬間だったと思う。

アパレルメーカー時代、お風呂に、スケッチブックを持ち込んで思案が浮かんでは、「書き留める」をよくやってました。上がる頃には、水分を含んでフニャってしまうのも気にせず、さらに服のデザイン画も描きなぐり…逆上せて、慌てて冷蔵庫から、ミネラルウォーターをラッパ飲みして…
どうやら、お風呂はわたしにとってはイマジネーションを掻き立ててくれる場所。

サウナだけは、未だ良さが分からず、隠し切れないM気質でも、サウナだけはどんなにS気質で迫られたとしても、無理だとつくづく思う。
そんな、雑多な日曜日の昼下がり。

あ、映画、機会あれば観てもらいたいです。(エッ?)


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