ギロッポン。(一度言ってみたかっただけ)
夢を此処のところ、あんまりみていないな…と思いつつ、今朝は微笑んで目覚めた。幸せ。夢というヤツは粋で面白い。(誰かが見てたら、ヤバい人だけど)
六本木の駅は、もう降りずに通過する事が多いけど、昨日はあのエスカレーターを上がって、改札口を軽く抜けた。
夜に輝く街。
ホブソンズのアイスクリームの店員さんが、無愛想な女子と、愛想が良過ぎる男子で、注文しながら笑いを堪えるのが大変だった事や、「コーンじゃなくてカップにすれば良かったよ」と新しいスニーカーに溶けたアイスを垂らして後悔した事とか…
その先にあったクラブの隣りのブティックで、ちょっとほろ酔い気分で、足取り軽くディスプレイを眺めて、「あー何かドキドキ、ワクワクする」と妙に気分が上がって、そのまま思い切って、素早く勢いよく、初めて手を繋いだ時の事や…
「近くまで来てるから」と父親から連絡があり、行きたくないなあと思いながら、ランチ代が浮くと思って覚悟をした上で、某イタリアンに到着したら、知らない男性が居て、それがいわゆる"お見合い"だった事に気付いても、帰れなくて不毛な時間を過ごした記憶とか。デザートで初めて食べたアフォガードが美味しかった。次からは引っ掛からなかったよ。アホガード。学び。
夜中も活気が溢れてた、青山ブックセンターで洋書を流し見してから、仲良し3人で肩を組み合って、横並びで歩道を歩いていたら、途中で外国人に追いかけられて、「うわー」と全速力で走って逃げて、「これは、陸上新記録更新したわー」「一体、何メートルのだよ?」「チーム名は?」とか、口にして大笑いしながら、汗を拭いながら、すり減ったヒールの踵を気にしたり…
最後に会った記憶になるなんて…思いもしなかったあの夜の六本木。
あの表情を覚えているけど、本当にそうだったのか?結末が全てなんだろうけど。年を重ねて、"記憶は流動的である"を改めて知る。自分の心でさえ理解してるようで未熟だったあの頃、心に気持ちに寄り添う事が、今ならば…出来ると言えるか?言えないか?
幾度と繰り返して、やっぱり、あの表情、あの横顔、を思い起こすと、「どうしようも出来ない物事は存在しているんだ」と言う事を唯一理解した。
「キミは生き抜いてね」
寂しそうな表情より、笑顔の表情を思い出すように、時が変えてくれた。
「悲しみは止めなくていい」
無理に止めようとするから、心は暴走する。思い煩うとしても止めなくていい。
やっぱり、振り返ってみれば、みんないい記憶。