歌い手さんやラッパーさんが作家さんと曲を仕上げるときの作業の流れ

「メロディーはできるんだけどパソコンが使えなくて曲が仕上げられないなぁ」と思っているソングライターさん「言葉を紡ぐのは好きでラップはできるけど、ミックスもマスタリングもできないのでトラックメイカーと組んで楽曲リリースしてみたいなぁ」と思っているラッパーさん、今日はLil Hak(ラッパー、歌い手さん)とビシャモン(作家)で作った曲を使って作業の流れをざっくりご紹介します。曲を依頼するのはなにも難しいことではありません。歌い手さんやラッパーさんが作家さんに依頼するときのハードルが少しでも下がればいいなぁと思っております。

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Lil Hak君「ちょっと作ってる曲があるんですけど、それ仕上げてもらうことってできますか?」

ビシャモン「できますできます。簡単でもいいので録音したもの送ってもらえたりしますか?」

Lil Hak君はネットで感じの良いフリー音源のトラックを見つけてきて、それを使って作詞、作曲をしています。何曲か拝聴したことがあり、センスが良いなぁと思っておりましたので今回お手伝いすることになりました。そして送っていただいた音源(一部)がこちら。

おお。相変わらずセンス良い。しかしバックの音はコード(和音)が四小節完全にループしております。フリー音源なので文句は言えません。そして、キーが合っていないので、低い箇所がとても歌いづらそうでピッチも聞き取りにくい。よく頑張って仕上げたなぁ。

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作家に依頼するとき必要なものは二つだけです。

・メロディーがわかる歌唱の入った音源

和音は簡単に入っていればOK。最悪なくてもOK。ラッパーの場合はリズムトラックがあればOKです(作家さんによっても違うので尋ねてみて下さい)。今回Lil Hak君が準備してくれたのは簡易な機材で録音されたものでしたが、音がわかればスマホ録りでも十分です。

・歌詞カード

テキストで送って頂くとなにかと便利です。

多くの作家さんはこの二つさえあればトラックが作れます。そして録音の日まで、ビシャモンは最低限レコーディングできる程度のリズムトラック作りとリハモを済ませました。

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そしてレコーディング当日の作業の流れ

・メロディーの確認

ピッチがわかりにくかったので今回は当日にビシャモンの自宅スタジオで確認してメロディーラインのデータを打ち込みました。お金を払うスタジオ録りの場合はそんな時間はないと思うので、事前にMIDIデータを作ってもらうか、準備できるならMIDIデータを送っていただけると作家は助かります。メロディーラインのしっかりわかる音源であれば、この作業は必要ないです!

・コーラスライン作成

メロディーがしっかりわかるまでコーラスのラインが作れなかったので、これも録音当日に作りました。

・録音

休憩を挟みながら計4時間くらい録りました。

当日、声のコンディションがベストになるように良く寝て臨みましょう。事前に30分ほどリップロールや発声練習をしておくと良いよ♪レンタルスタジオを利用する場合は、休憩を挟みながら4時間、などという悠長なことは言っていられませんので、しっかり練習を重ねて臨みましょう。どのくらい練習すればいいのかと言うと、「歌い方が変わらなくなるまで」です。歌いこんで行くと、ここはこう歌ったほうがいいかな、ここでブレスした方がいいな、ここはこういうテクニックを使ったほうがいいな、色々出てくると思います。そしてそれを踏まえて練習していると、何度歌っても歌い方が変わらないところまで辿り着くはずです。まだまだスキルが足りないとか、ピッチが甘いとかあるかもしれませんが、歌い方が変わらなくなれば、それが歌い手さんのそのときのベストだと思います!

その後、ビシャモンは声の編集、編曲、ミックス、マスタリングを終え、曲は完成!TUNECOREでデジタルリリースしました☆

完成品(一部)はこちら。


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ギャラのこと

Lil Hak君は学生さんですし、ご自分で動画を作ったりSNSで宣伝ができる方だったので、TUNECOREのスプリットという機能で、デジタル販売利益の○○パーセントをシェアするという形でギャラを受け取ることにしました。デジタル音源が売れると、売り上げが自動的に配分されます。めっちゃ便利。これは歌い手さんの活動内容や作家さん次第なので、作家さんと(事前に)相談してみてください。編曲、ミックス、マスタリングといった作業には相場がありますが、お金が(全額)なくても頑張り方次第では相談にのってくれる作家さんも多いと思います!もちろん、現在までの頑張りと将来への期待込みなので、どういう活動をしているのか、リリース実績があるのか、SNSでフォロワーがどれくらいいるのかを相談材料にしてみてください。

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以上、もう一度書きますが、曲を依頼するのはなにも難しいことではありません。素敵な音を作る作家さんには思い切ってコンタクトを取ってみましょう!

なにかご質問があれば、お気軽にツイッターで話しかけてね。

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今回ご紹介した曲Lil Hakの「Flower」フルバージョンはこちらからお買い求め頂けます♪

https://linkco.re/ynUSSEPV

Lil Hak君のインスタ 

https://www.instagram.com/lilhak999/



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