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旅するビスケット。「そうだ、好きなことしよう。」

「そうだ、京都行こう。」のノリの本タイトル。アルバイトで資金を貯めては旅に明け暮れていた学生時代、このCMを見ては、こんな風にフットワーク軽く生きていきたいと思ったものだ。

しかしながら、社会人になり、そうした希望は打ち砕かれた。有給というものはあれど、日本の企業はそんなに簡単に休みをとらせてくれるわけではない。海外で働くようになり、日本で働いていた時よりも休みは取りやすくはなったが、それでも繁忙期や月末などは相当な理由がない限りは周囲のことも考えてとることはためらわれる。

フリーランスになってからは一週間全て休みにするも仕事をするも自分次第だ。私は毎日何かしたい性分なのと今の仕事が楽しくて仕方がないこともあり、ほぼ毎日「仕事」をしている。しかし、「仕事」とは名ばかり。自分の中では物を書く時間は仕事という感覚はなく、心から楽しみながらやっている。「仕事」の時間は、むしろリラックスかつ幸せなひと時となっている。

今の仕事が自分に合っているのは仕事内容はもちろん、時間や場所も自分でマネージできるという点である。私は毎朝5時に起床する超絶朝型人間だ。朝が早いため夜は早く休みたいし、友人と会ったりするのも大抵はモーニングやランチなど日中である。起床時間は中学生の頃から変わっていないし、このスタイルを崩したくない。そのため、自分で仕事時間を決められる今の生活はとても合っている。企業に勤めていると、どんなに自分は早く起きて仕事を始められる体制であっても勤務時間自体は変わらない。早くから仕事を始め、終えられる今の業務体制はとてもいい。

また、家やカフェ、旅先など場所を選ばない働き方もすごく合っている。私は常にアクティブに動いていたいので出かける機会も多い。どこにいても大好きな書き物ができる今の環境は非常に心地よい。

そんなフリーランスの働き方は「そうだ、京都行こう。」のCMを見ていた学生時代の夢を叶えてくれた気がする。海外でも国内でも行った先で仕事ができるため、いつ何時でも様々な場所に行くことができるようになった。「そうだ、京都行こう。」のノリで「そうだ、⚪︎⚪︎で仕事しよう。」ができるのである。

そもそもこうしてフリーランスになったのは、コロナで人生について色々考えた時に「そうだ、好きなことしよう。」と思い立って始まったことだった。いつ何が起こるかわからない毎日だからこそ、後悔のないよう日々を歩みたい。そう考えた時に自分の生き方や仕事に大きく舵をきった。止まってはいられなかった。自分の人生が終わる時、「精一杯やったいい人生だったなぁ。」と思える毎日を送りたい思った。
今回ビスケットについて発信しようと決めたことも「そうだ、好きなことしよう。」の気持ちから生まれたものだ。自分の好きなものは突き詰めて極めたいし、発信したい。私はこれからいくつかのビスケット工場や作り手の方にもアプローチをしたいと考えている。(もしここに行ってほしいという皆様からのご要望があればぜひご意見いただきたいです。)
もちろん、ビスケットについて以外も好きなことは全力でやりたいし突き詰めたい。

今、私はカフェで作業しながらこの文章を打っているが、隣に座っているおそらく70歳は超えている西洋人のご夫妻は、ホイップクリームと大きな苺がのった巨大なワッフルを一人一つと、これまたホイップクリームがこんもりのった特大サイズのココアを飲んでいる。満面の笑みでそれらを食べる姿は幸せそのものだ。そんな姿を見ていると、人生ってこれでいいのだと思わされる。横には自転車用のヘルメットが置いてある。これを食べたら外に止めてある自転車でまた走り出すのだろう。
自分が幸せで満足で精一杯日々を過ごすこと。それこそが人生には必要であり重要なのだとこの文章を打ちながら思う。

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