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【日本一周】29県目/神奈川県

雨の神奈川滞在。梅雨だから仕方ないな。それでもいろんな気になる場所を見て回れたので、結果的にはとても充実した一日になった。

鎌倉

江ノ島が見える。
運転しながら、わー、と声が出た。テレビやマンガでしか見たことのなかった、あの江ノ島だ。憧れが目の前にある感覚。じんわりとした感動を覚える。

というのも小中学生の頃に読んでいたマンガ「まかせてイルか!」の舞台が、ここ湘南海岸周辺だったのだ。三姉妹が便利屋をするという話なのだけれど、なぜだか私の中でとても印象深い作品として残っている。

そのため、江ノ電(江ノ島電鉄)にも乗ってみたかったのであった。
さっそく駅の近くに車を停めて、電車に乗りこむ。もうこの時点でかなり満足感が得られている。

まず向かったのは、アジサイが見頃だという長谷寺。

何本植わってるのだろうと思うほどたくさんのアジサイが咲いていた。アジサイ達も雨を受けて嬉しそうにぴかぴかしている。

次は、人生で一度は目にしたいと思っていた「鎌倉大仏」を見に行く。

大仏さまは、イメージしていたよりもだいぶ大きかった。顔は優しいのだけれど、圧倒される感じ。
1252年ごろに建立が開始されたと言われている。大仏さまは何百年もここでじっと座りながら道ゆく人々を見てきたのだろうな、と思うと感慨深い。
旅の無事を見守っていてください、とそっと手を合わせた。

新江ノ島水族館

再び江ノ島へ戻り、楽しみにしていた新江ノ島水族館へ。
しかし、とにかく人が多い。雨なので室内がいい、というのもあるだろうが、さすが人気の水族館だとも感じた。

私は人混みから逃げるようにして、さささっとクラゲゾーンへ移動。
こちらは薄暗くて落ち着く。

大好きなクラゲ達を眺めながら、しばし癒されタイム。

カラージェリーフィッシュ。
白っぽかったり、青や茶色だったり。泳ぎ方もチョコチョコしていてかわいい。おいしそうだと思うのは私だけだろうか。

タコクラゲ。
傘のドットがおしゃれ。よく見るのはオレンジ系だけど、青っぽいのは珍しい気がする。

パープルストライプドジェリー。
薄いピンク色の傘と赤い触手で、雰囲気がめちゃくちゃ好き。

パシフィックシーネットル。
成長すると直径50cmくらいに大きくなる種類だとか。美しい見た目に反して毒性が強いらしい。

サカサクラゲ。
だいたいどこの水族館でも水槽の底にひっくり返っている展示なのに、ここは水流を利用してフワフワ浮かせていた。とてもいい。漂ってるサカサクラゲを初めて見た。

深海コーナーもあった。
シーラカンスの標本は静岡の沼津港新海水族館で見たが、こちらには化石が展示されていた。

ダイオウグソクムシもいた。でっかくてじっとしていてかわいい。きっとせわしなく動いていたら、こんなにかわいさを感じることはないだろうなと思う。

「深海ではこうなる」展示。左側が水圧をかけた後、右側がかける前。

こういった魚以外の展示もけっこう好きである。
水筒はベコベコになるけれど、クロックスのサンダルはほとんど変わらないんだなと分かる。おもしろい。

横須賀の海軍カレー

横須賀は軍港として発展してきた町。
港にはみんな大好き黒船ペリーの上陸地があると聞いて楽しみにしていたのだが、あいにく雨は上がりそうもないので見に行くのは断念した。

その代わり、横須賀のご当地グルメ・海軍カレーをいただくことに。
明治初期ごろ、日本海軍の軍隊食としてとろみのついたシチューが出たのがカレーライスのルーツとなり、今でも海上自衛隊では毎週金曜日はカレーを食べるらしい。そのこともあって、市内の数店舗が海軍カレーを提供している。

その時食べに行った「よこすか海軍カレー館」は現在閉業しているが、店内はレトロな感じだった。

一日限定10食の「海軍さんの鉄板カレー」を注文。
アルミのお皿がいい雰囲気を出してる。

ご飯の端に乗っているこげ茶色のものは味噌だと思っていたのだが、食べてみると実はリンゴジャムだった。謎な組み合わせだと驚いたけど、意外に合う。それもそうか、カレーにリンゴを入れるとまろやかになるもんな。納得。

カレーを食べながら、私は歴史が大の苦手なのだけど、こうやって興味のあることから少しずつ歴史成分を取り込んでいくと、そのうち頭の中で繋がるようになるんだろうな、とふと思った。大仏さまとか、海軍についてとか。何十年もかかるかもしれないけど。
きっと、歴史が分かると、もっと旅は楽しくなる。
その日がいつか来ることを願っている。

(2013年6月26日)

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