飼育日記「めだかのきもち」⑰種の存続のために
水草の根元に小さく動くものが見えた。目を凝らすと、孵化直後の針子だった。稚魚と一緒に貰ってきた水草(アナカリス)に卵が付いていたのだろう。
出てきたものの、どうしたものかと底砂の辺りでウロウロしている。ガラスを指でつつくと、フワッと浮き上がった。針子を横から見るのは初めてだ。すでにメダカの形をしている。
個体の強さや運やいくつかの条件が揃って、無事泳ぎ出した針子だ。数日間の水槽内の様子から、食べられたりイジメられることはないだろうと、そのままにすることにした。針子はもう一