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フリー・登録不要でオフラインで使える機械学習ツール「空飛ぶニューラルネット」紹介

はじめに

フリーかつメルアドなど会員登録不要、データをアップロードする必要のない機械学習ツールを作ったので紹介します。

空飛ぶニューラルネット

概要

AI・機械学習という言葉が流行って久しいですが、未だに実務への応用には
高いハードルを感じている人も多いと思います。

「データサイエンス・アナリティクスを提供する企業に外注したり、自動機械学習ツールなどを導入するにはとても高いコストがかかり、費用対効果が見えないうちは踏み切りにくい」

「データを外部に出したくないし、自動機械学習ツールといってもクラウドにアップロードする必要があり抵抗がある」

上記はほんの一例ですが、こうした理由からAI・機械学習の導入に躊躇している方々もいるかと思います。

空飛ぶニューラルネットの特徴

本ツールは、上記のような悩みを念頭に作成されました。

導入コストが数百~数千万円にも及ぶ高価なツールとは機能的に劣りますが、DNN(ディープニューラルネットワーク)の分類・回帰を実行することができます。アルゴリズムは今後も増えていきます。

インターフェースは以下で紹介する通りたったの7ステップで非常にシンプルな使い方が可能です。

最大の特徴として、データをクラウドにアップせず、お使いのPCの処理能力を使って演算を行いますので非常にセキュアという点があります。

どうしても心配な場合シークレットタブなどで上記サイトを開き、ページの読み込みが終わったらインターネット接続を切って作業を行い、作業終了後はそのブラウザを閉じてからインターネットに再度繋げることもできます。

オンラインでも、オフラインでも動作します。私自身もちょくちょく使いながら開発しています。

また利用料等もなく(無料)、有料会員プランもありません。そもそも会員という概念がないのでサイトを開いたらすぐに利用できます。

使い方

今回は空飛ぶニューラルネットを使って、Kaggle House Pricesの不動産データを使い、間取りなどの情報から不動産価格を予測したいと思います。

Step 1. 教師データの読み込み

不動産の各種情報と価格情報が含まれたcsvファイルを読み込ませます。

教師データの読み込みボタンからcsvを読み込んだところ

Step 2. 予測したい変数を選択

今回は不動産価格を予測したいので、SalePrice列を選びます。また、天下り的にId列とAlley列を削除します。

予測したい変数を選択ボタンからSalePriceを選んだ状態

Step 3. 学習を開始

学習を開始ボタンを押下すると、ニューラルネットワークの学習が開始されます。また、ニューラルネットワークの層の数やニューロンの数を高度な設定から変更可能です。

モデルを学習させるボタンを押したところ。データに各種前処理が適用され、学習が開始される

Step 4. 学習結果の確認

学習が完了したら、学習状況を確認ボタンからニューラルネットワークの性能を確認できます。あらかじめ分けておいた検証データに対する精度が表示されます。

学習状況を確認ボタンを押したところ。ニューラルネットの学習曲線が確認できる

Step 5. 適用データの読み込み

学習完了後、このモデルを適用したいデータをcsv形式で読み込ませます。通常は、教師データと全く同じ形式で、目的変数だけ含まれない(予測したいので)データになります。

予測したいデータを読み込ませたところ

Step 6. 学習済モデルで予測する

学習済モデルで予測するボタンを押下すると、先ほど読み込んだデータに学習済モデルが予測を返します。

予測結果。モデル予測という列に、不動産価格が予測されている

Step 7. 結果のダウンロード

結果のダウンロードを押すと、解析結果.csvという形で予測結果がダウンロードできます。行の順番は保持されているので、元データと結合することができます。

結果のダウンロードを押したところ

以上が基本的な使い方になります。

応用編

空飛ぶニューラルネットにはいくつかフィードバックに基づき実装された応用的な機能があります。

モデルの保存・読み込み

モデルの学習が完了した後、高度な設定>モデルの永続化からモデルをファイルとして保存することができます。

保存ボタンを押すとpp.txt、model.json、model.weights.binという3つのファイルが出力される

保存されたモデルを再利用したい場合は、高度な設定>モデルの読み込みからそれぞれ対応するファイルを選択した後、モデルを読み込むボタンを押すことでモデルがセットされ、Step.1~Step.4を飛ばすことができます。

3つのファイルを選択ボタンから選択し、読込ボタンを押すことでモデルがロードされる

ニューラルネットワークの詳細設定

高度な設定>モデルの設定からニューラルネットワークのトポロジを編集することができます。ニューラルネットワークの深さ、各層のニューロンの数およびドロップアウト率を設定可能です。
よくわからない場合は特に編集する必要はありません。

ニューラルネットワークの編集画面

さいごに

空飛ぶニューラルネットは先月立ち上がったばかりの新しいサービスのため、今後も様々な機能追加等を予定しています。
機能改善要望やバグ報告等ありましたら是非サイト内>相談してみるからご連絡ください。

本ツールの詳細な使い方や、AI・機械学習導入へ向けた簡易的なコンサルティングも無料で行っていますので、上記からご連絡ください。

今後とも空飛ぶニューラルネットワークをよろしくお願いします!
https://www.soratobu-nn.net/



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