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空と海だけ見えた夏①~四国お遍路ひとり旅~

2023年、夏。史上最高の暑さを記録したと言われた夏。私は、不思議な流れで四国はお遍路の旅へ出かけました。と言うのも、前もって計画していた訳ではなく、以前から行きたかった場所でもないのに、たまたま「お遍路でも行ってきたら?」と言われた一言で始まった2週間の旅。人生で14日間のホテルライフも初。そして、気づけばいろんな場所へ旅をした愛車と最後の旅でもありました。

空海。
平安時代を生きた憎。真言密教を日本に伝え、経典·曼荼羅を体系だてて表現。山岳修行時代に遍歴した場所が、後に四国八十八箇所となったそうです。

その昔、私はアパート暮らしをしていたことがあります。実はその間、寝室に京都の東寺で購入した曼荼羅のポスターを飾っていました。
東寺は真言密教はじまりの地と言われる場所。
空海は高野山を修行の場として開いたわけですが、多くの人に広めるには人の集まる都市がよいと考え、東寺を拠点としたそうです。

10年近くの月日を経て、私は偶然にも空海の修行の道を辿る旅へ出かけることになりました。そして、この記事を書きながら気づいたのは、旅から戻った私は無意識に山の中でアルバイトを始めたという…全くもって意味は分からないけれど、不思議な現実の流れに驚いています。

さて、旅のスタートに戻りまして。
私が住む群馬県から四国まで、ざっくり片道734㎞、車で約10時間30分。四国お遍路巡りだけで、だいたい1,400㎞の行程と言われています。行って帰ってくるだけで3,000㎞近くを移動することになります(因みに、ベストセラーになった『世界標準の経営理論』を書いた入山章栄さんは「移動距離が長い人ほどイノベーションが起こせる」とおっしゃっています)。費用は約30万円。調べてみたところ、これだけ移動すればサンゴ礁の美しいパラオまで行けるようです。国内はちょこちょこ旅に出ますが、長らく海外には行っていない島好きからしたらそっちの方がよかった笑。

なるほど。

この記事一つとっても、何事も形にする、表現するという行為は大切だし、そこにはものすごい労力や見えない部分の智恵や体験があるということ。そして、言葉や作品などで表現しても、それすらほんの一部しか他者には伝わらないものなんだなぁと。作品や経歴、人の人生。いろんなことがそうなんだろうな、なんて。空海然り、大きな活動、まして本当のところで他者の心を動かすことができる人の背景には、そうした「陰徳」のようなものがある。そこに気づけるかはまた受けとる人の「陰徳」なのかもしれません。感じ方は人それぞれですが、陰のない陽はない。心とよく似た四季のある日本、日本人DNAを持つならなおさら。闇とか光とかじゃなく、冬の美しさと夏の素晴らしさを味わうように。

空海と共に自然を生きた、過去と現在と未来を繋ぐ14日間。
いよいよ「四国お遍路ひとり旅」に入っていきたいと思います。


追伸。
このお話は物語ではなくノンフィクションです笑。


読んで頂き、誠にありがとうございました🙇‍♀️未来の地球を生きる方々に活かしていきたいと思います。時々、アイスカフェラテ代に使わせて頂きます。初めてサポートして下さった方が、そうおっしゃったので🤭🎶