芸風の重要性
ストーリーを作るようになって4年が経ち、心から強く感じることがあります。
それは、人それぞれに許されること許されないことがあるということです。
物語を作る際に、必ず主人公がいて、そのほかにもキャラクターがいます。
これは、僕らの現実世界でも全く同じです。
ぜひ、皆さんの日常生活を想像しながら読んでほしいし、実際に自分を主人公として物語を作ってほしいです。
僕が高校の時に出会った恩師が、いつも遅刻をするんですよ。
なぜ遅刻をするのかは、僕が高校生の頃よく先生と一緒にいたから理解できるんですけど、にしても本当にちゃんと30分は遅れるんですよね。
まず、今でも会ってくれることがすごいことなんですけどね。
僕は、その恩師が遅刻することがもう人が呼吸するくらい当たり前だと思っているのでなんとも思わないんです。
でも、つい最近。
久しぶりに呑みにいくことになって、恩師がお店を予約してくれたり予定を凄い丁寧に立ててくれたんです。
あれ。いつもとなんか違うなと思いながら、恩師がそこまでしてくれたことに僕は嬉しくて。
19時30分待ち合わせだったんですが、たまたまその日僕が忙しくて、5分くらい遅れてしまったんです。
でも、いつも恩師は遅れてくるので、5分僕が遅れようが全然問題ないと思っていたんです。
その5分の遅れでさえ、僕は珍しくて。
遅れることなんてほぼないレベルなんですけど、その日だけ遅れてしまったんです。
スマホを見たら、恩師から連絡が入ってました。
HIROUMI、楽しみすぎてもう着いちゃったんだけど。
僕がスマホを見たのが19時25分。
この連絡が来ていたのが、19時前だったんです。
いつも30分遅れが当たり前の恩師が30分以上早く来たことなんて10年くらいの付き合いですが一度もなかった。
のくせ、僕は5分遅れるという失態をかましてしまった。
バカみたいに焦って走ってそのお店まで行くと、ニヤニヤした恩師が座って待っていました。
あれ?HIROUMI、5分遅れているけど。
流石に年上で恩師なので、すいませんと言いつつも、いやあなたいつも30分以上遅れているけどね。と。
その恩師が遅れることを僕はいつもネタにするんですけど、今回はその仕返しをされたんです。
まあ仲がいいのでネタにして終わったんですけど。
僕が、心から尊敬できる女性の方がいて。
その方は、本当に今まで出会った人間の中でトップオブトップで大好きな人なんです。母と同じくらいですかね。超えているかも。
その方に、どんな人に苦手意識を持ちますか?と聞いたんです。
それも、本当にコミュニケーションが神レベルですごくて。
能力が高いとかのレベルじゃないんです。
誰とでも仲良くなれるとか誰とでも話せるとかの能力じゃなくて。
人を心地よくするというか言語化が難しい。
その人と出会ってから、人とのコミュニケーションの概念が思いっきり変えられたんです。
かといって、真似できるものでもなくて。
だからこそ、どうしたらそのコミュニケーションを習得できるのだろうと思って色々質問したんです。
僕は、人の話を遮る人や最後まで人の話を聞かない人が本当に嫌いで、そーゆう人とは関わらないとシャットダウンするくらいに無理なんです。
こんな感じで、苦手な人とかっているのかなと思って聞いたら、しっかり苦手な人はいるよと言っていたんです。
それにも驚きなんです。
苦手な人いるんだって。
どんな人か聞いたら、僕と同じだったんです。
これにも驚きで。
と同時にだよなあとも思って。
ただ、とても身近にいるんです。
最後まで話を聞けない、人の話を遮る人間が。
それが、僕の母なんですけど。
だから、よく、妹と僕は母に最後まで聞け、遮るな!っていうんですけど、まあ治らない。
そんな母なんですが、なぜかとても不思議なんですけど、人の話は聞かないわ、遮るわでめちゃくちゃうざいんですけど、それが周りに許されているんです。
今まで色んな人と出会って、最後まで話を聞かない、話を遮る人って100%嫌われてたし、しょーもない人間しかいなかった。
でも、母はその全てを兼ね備えているのに、結果は違うんです。
それをその女性の方にも話したら不思議すぎる!と言って2人で盛り上がったんですけど。
先日、さっき話した恩師と僕の家族でお酒を呑んだんです。
その時も、母が本当にひどくて。
何回も遮るし話を聞かない聞かない。
母にも何度も注意をする始末。
呑み会が終わって、恩師に感謝ラインをして、そして母がすいません的なことを言いました。
そしたら、
全然不愉快に思わなかったし、感じなかった。なんならそれが面白かったと言ってくれたんです。
遮られたとか、聞いてもらえなかったなんて一度も思わなかったらしいんです。
そりゃ、教え子の親にそんなこと言えないよって思いますよね。
でも、恩師とはもう気を使う関係地じゃないので、おそらくこれは嘘じゃないんです。
これは凄い面白いなと思いました。
おそらく、僕らは、自分の母だからこそ、変に気にしちゃっていたんです。
でも、赤の他人からすれば、母のコミュニケーションはとても面白く、ほかにはない武器になっていたんです。
僕らは、それが当たり前だから、母の面白いところにフォーカスするよりも欠点の方に意識が自然と向いていて、だから余計に気になっていた。
身内だからこそ、相手の悪いところが気になるみたいなやつです。
でも、事実は変わらないんですよ。
話は遮っているし、最後まで聞かない。
なのに、なぜ好かれるのか。
物語を作る際に、色んな登場人物がいて、それらと差異を作らないといけません。
誰が主人公なのか、誰が敵役なのかなどです。
現実世界でも同じ人間が存在しないように、ファンタジーでもそうしなければ物語は分かりづらくなってしまい、面白いストーリーにはなりません。
物語の作り方を学んでいると、人間のメタ認知が進み、よりその人の理解度や解釈度が爆上がりするんです。
ONE PIECEのキャラでウソップっていうキャラがいます。
名前の通り、このキャラの特徴はウソをつくことで、ウソをつくから鼻も長いデザインになっているんです。
つまり、ONE PIECEの世界において、ウソップの役割、使命はウソをつくことなんです。
逆に言えば、ウソップがウソをつかなくなったらウソップじゃなくなり、ウソップの存在価値って無くなってしまうんです。
だから、ウソップはどんなことがあってもウソをつかないといけない、ウソをつくことが生きる意味になる。
そうじゃないなら、ウソップはONE PIECEの世界では生きることを許されません。
もっと言えば、ウソをつかないウソップはウソップじゃなくなってしまうわけです。
これって僕らの日常生活でもすげえ転用できることなんです。
今話した、恩師が遅刻をするっていうのはウソップがウソをつくのと同じです。
母が話を遮り、最後まで話を聞かないっていうのも、ウソップがウソをつく行為と変わりない。
人間は一貫性があるものを好む性質があり、普通に考えれば恩師が遅刻をするっていうことは社会的に見て、いいことではない。
なのに、遅刻をするっていう芸風だから、僕は恩師がいくら遅刻しようがムカつかないしそれが恩師でしょ!っていう認識です。
でも逆に、普段遅刻をしない人間が遅刻をしてしまうと、それは違うだろってなります。
遅刻をして許される人と遅刻をして人権がなくなってしまう人の違いはここにあります。
だから、僕が5分遅れたというのはマジでやばいやつなんです。
母が、話を遮らなくなり、最後まで話を聞けるようになったらそれは母じゃなくなることを意味していて、母の存在価値はなくなるわけです。
お笑い芸人さんが、ギャグで大ブレイクして、バラエティとかでそのギャグを求められるのは、そのギャグに価値があるからです。
しかし、人間は飽きる生き物っていうことを全員知っていて、ギャグでブレイクした芸人さんが、そのギャグに飽きてしまいやらなくなっていくのをよく見ますよね。
そーゆう芸人さんほど、もうテレビでは見なくなってしまう。
つまり、存在価値がなくなってしまったということです。
志村けんさんが、ある芸人さんに、ずっと同じことをしている自分に飽きてしまい、お客さんにも飽きられていると感じます。と相談をしたら、
志村けんさんは
それでも、それを続けろ!と言ったらしいんです。
だからこそ、何年もダッフンダ!やアイーン!!をやり続けていたのかというところと、それを続けていたからこそ、ずっと芸能界の中心にいれたのかなんて僕は思いました。
その人だからこそ、求められていること、やらないといけないことって必ずあるなって。
そして、それを知ることでより自分らしく生きていけるんじゃないかと思うんです。
僕だからこそ許されること。
あなただからこそ許されること。
それが個性であり、武器であり、生きる意味です。
社会や周りに合わせるために、それらをなくす人がほとんどですけど、それにはなんの価値もなくて。
自分から、自分の存在価値をなくす行為は自分をただただ苦しめるだけなんです。
あなたが社会に合わせるんじゃなく、あなたに合わせてくれる世界が必ずどこかに存在します。
それに出会うには、自分の芸風ってなんだろうって考え続ける。
見つけるために挑戦する。
何もしないことが何よりも愚かな行為だということに気づくと思います。
何もしなければ、社会や周りに合わせないといけない人生になってしまう。
これを読んでくれているあなたには、そんな人生にはしてほしくないって思うんです。
そんな人生楽しくないですから。
僕たちは自由です。
あなたの自由を探してみてください。
結構面白いですよ。
一緒に人と違う人生を歩みましょう。
最後までありがとうございました!!
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