【選挙に行く前に知っておきたい 経済のしくみ#1】「失われた30年」の実態
「失われた30年」とは
皆さんも「失われた30年」という言葉をよく耳にすると思います。
1990年代以降、日本経済は長い不況のトンネルに入り、それから30年が経過した2020年代に入っても、なお不況から脱することができたのかどうか、議論が分かれています。
過去30年を振り返ってみても、バブル崩壊、金融危機、不良債権、リストラ、就職氷河期、産業の空洞化、雇用の非正規化、実質賃金の低下、円安による物価高等々と、日本経済の低落を示すキーワードばかりが思い出されます。
第1回目は、この「失われた30年」で世界における日本経済の地位がどのように変化したのかをデータで見ていきたいと思います。
では、最初にクイズです。
上記のグラフは、いわゆる先進国と呼ばれるG7諸国のある経済指標の推移を示したものです。
1995年時点での数字を100としたときの2023年の値は、トップの米国が145.2と伸びているのに対して、日本はむしろ98.8と減少しています。
長らく日本は経済成長できていないとよく言われますし、GDPも中国やドイツに抜かれ、間もなくインドにも抜かれると言われてます。物価はデフレの下で長らく上がらず、日本人の平均収入もどんどん下がっていると聞かされてきました。
こうなると、すべて正解のようにも見えてきますが、そろそろ答え合わせをしましょう。
その前に、本マガジンのシステムを説明します。
毎回記事の有料パートでは、テーマに関連した経済データとその見方をわかりやすく解説します。また1テーマごとに、記事内で使用した経済データとグラフの作成方法をわかりやすく解説した解説編をアップします。
解説編を読んでいただければ、皆さんでもご自身の目でデータを確認することができ、この先は自由自在にデータのアップデートや分析が可能となります。自分でデータを検証して。自律的に判断できる日本人が増えていくことで、日本が良い方向に進んでいくことができると信じて当マガジンを運営しておりますので、有料パートの方もよろしくお願いします!
よろしければ、Beyond.AI.の活動へのサポートお願いします! いただいたサポートは、今後の執筆活動の経費として使わせていただきます!