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夏の果てショートトリップ

鶴見の駅を徐に出てしばらくすると、工業地帯と海の狭間に飛び出る。政令指定都市にして日本一の人口をほこる横浜市の、素の姿をみることになる。

昔から識っていたとおりの寂寞の闇に包まれた、当地を海芝浦駅という。海の見える駅として元来高名だったが、黒い底が眼前に迫る夏の果てのような無の空間は、夜更けの長居に適さない。

直ぐに折り返しの鶴見行に舞い戻ると、ふたたび歓楽の日常に接続する。

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