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僕が見たアメリカ[3] ~これだから異国の生活は面白い~

藤井拓哉(英語講師)

英語での表現は若干直球で

アメリカ生活10年以上。そんな自己紹介を日本ですると「じゃあ、藤井くんの英語はネイティブレベルなんだね」とよく言われます。しかし、この質問は答えるのが難しい😭 なぜなら(「ネイティブレベル」の定義も曖昧ということもありますが)「ネイティブレベル=思ったことをある程度自然な英語で表現できること」だと思うからです。違う言葉でいえば、日本語の文をただ英語に訳せるだけでは不十分ということです。果たして自分にこれができているのだろうか? 😵

英語で表現する際は、日本語よりも若干直球で

英語・日本語にはそれぞれ独自の表現があります。そのため自分が考えた日本語をそのまま英語にしても、それが適切な英語にはならない場合があります。例えば、誰かに仕事を依頼したとしましょう。その時に、

「それは、ちょっと難しいですね」

と日本語で言われれば「それはできない」の同義語だと大体わかります。しかし、英語で

It will be a little difficult.

とすると「ちょっと難しい」と業務の難度について意見を述べていることにすぎず「できる・できない」のことについては明言されていないことになります。つまり「ちょっと難しいけど、やってみます」と解釈することも十分可能ということです。そのため、日本語の「それは、ちょっと難しいですね」を英語で表現する場合、

I don’t think I will be able to do it.
(できるだろうとは思いません)

ぐらい、はっきり言ってしまう方が伝わると思います(優しい言い方であれば、 I won’t be able to do it. ぐらいはっきり言ってもいいかもしれません 🤔)。

何かしてもらったら I’m sorry. / Excuse me. ではなく Thank you

また日本語の「すみません」という言葉は、時として「ありがとう」のように使われるますが、英語ではちょっと違います。例えば「誰かにドアを開けてもらった時」「物を取ってもらった時」などに I’m sorry. / Excuse me. は、基本的に使われません。「もしかしたら相手が嫌な思いをしているんじゃないか……」なんて考える必要はなく、何かしてもらったら、素直に Thank you(ありがとう)が良いと思います!😄

 

このように英語の自然な表現を掴むことが、英語がある程度話せるようになってからは重要になってくると思いますね 😀

藤井拓哉(ふじい たくや)
1984年生まれ。父親の仕事の都合で3歳~6歳までと、15歳~24歳までをアメリカのオハイオ州で過ごす。オハイオ州立大学、同大学院で教育学を学び、日本語の教員免許とTESOL(英語を母国語としない方のための英語教授法)を取得。帰国後は、宇都宮大学で英語講師を務め、数学、化学、生物学、物理学を英語で学ぶ「理数系英語」の講義を定期的に行い、2010年と2013年にベストレクチャー賞を受賞。現在は、筑波大学、筑波技術大学で英語講師を務める。

「日本における英語教育格差是正」を目標に「全て無料・登録不要」で学べる「基礎文法学習」「英検対策」「TOEIC対策」など多数の英語教材をホームページ上にて作成、公開中。

著書に『たくや式中学英語ノート』シリーズ全10巻(朝日学生新聞社)、『たくや式どんどん読める中学英語』シリーズ(朝日学生新聞社)、『MP3CD付き ガチトレ 英語スピーキング徹底トレーニング』シリーズ(ベレ出版)。TOEIC 955点、TOEFL 101点。

ホームページ:https://withyoufujii.com/
Twitter : @gachitore1


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