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13年ぶりの電話

連絡先がわからなくなっていた学生時代の友人から電話があった。
着信番号が、03始まりだったから、子供の塾勧誘電話かなと思って、出た。

最後にその友人とあったのは、もう13年も前のことで、最後の電話は4年前。
あいにく車の運転中で、また後でねと言って切った。

その後、何の話だったのか気になって、私からも連絡を取ろうと思ったが、行方知れずで今に至った。

私の方は、引っ越しをしてはいるものの、電話番号を変えておらず、いつでも連絡がつく。
突然電話があって、驚いたけれど、予定のない午後で、自然に100分話をした。
楽しくはなかったけれど。

何の話でもなく、どうしていたの?ということと、今どうしてる?ということ。
距離感は昔のままで話せたけれど、何かしら違和感を感じた。
友達ではあるけど、どこかホントのことを話してる?と思ったり、壁を感じる人ではあった。それでも、話したくないことも人にはあると思って見ないように付き合っていた。
と当時を振り返る。

「私友達いない」
と言って、何故か私には話を聞いてほしいと思って電話をしたという。
基本的に共感はあまりできないことが彼女の話には多いし、なんで?って思うことが多いから、私はそういう返事しかしないのに?
と驚いて聞き返してしまった。
だからいいのだと。
わかるーとわかりもしないくせに言うんじゃないよと思ってしまうからなんだと。

複雑…

10年の間に彼女が何も変わったこともなく、当時、悩んでいたことがずっと続いているようだった。
周囲の人も同じで、悩みも同じ。対応も同じ。
仕事もしていないと。
趣味も楽しみも特にないと。

んー、どうしてなの?
それじゃあつらいでしょうと感じてしまう。
自らを幸せにならないようにしているかのよう。

電話での会話は、彼女の老化を酷く感じてしまい、自分が50代だということが恐ろしくなった。
話していることがわかりにくい。要するに、結果を言わずに状況説明だけ続く。
聞いてることに答えていない会話だからだ。

老化なのかな?
メンタルやられてるんかな?

とても電話が重かったけど、勇気を出して電話をしてくれたことは嬉しい。
だけど、もう会わないと思う。この気持ちをリアルに再現するであろうから。
絶望だけで、楽しめる関係にはならないと思う。私のゆらぎがあったとき、きっと私の話を聞ける人ではないし、受け止めてなんて思えないから。

老人に近づいてきて、友達が老人になっていたら、やっぱり怖い。
老人特有の話し方をし、伝わらない返事、言いたいことだけを言う、そして私が一生懸命傾聴しないと会話が成り立たないって、かなり疲れるよ。

時間って確実に過ぎていき、人は老化していくんだなって感じた出来事だった。

自分はどうだろう。
気をつけないとならない。

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