暗黒。

地下への階段を下りていく。

徹底的に日差しを拒んだ

緞帳が

時の重みに耐えかねて

至る所

糸切れをしている

女たちは

仲の良いふりをしている

けれど

どうにかして　この穴倉から抜け出そうと

もくろんでいる

心の中では

髪を掴んで　引っ張り回し

殴り合っている

年だけとっていく

自分のプライドに見切りを付けられないまま

気づいていても見えないふりで生きていく

「少しふっとてしまったわ。ウエストがきついの」

「ねえ　今日のヘアスタイル、ステキ」

「私の新しい彼氏はね・・・」

虚構の中に暮らす

サンショウウオ

カエルを捕まえて

閉じ込めろ　仲間にするのだ

頭でっかちの　世間知らず

自ら作成した、短歌から発想を得ました。

『娘たち　仲のいいふり　髪掴み　暗黒地下で　燻り終れ』

呪いをかけてはいけません。