見出し画像

雨上りの道の上、髪を切って風に吹かれる

2022.5.15(日曜日) after the rain

雨があがったので髪を切りに行く。

「短くしてね」と言ったのに、思うほど切ってくれない。
切り過ぎたら取り返しがつかないと思って慎重になっているのだろうか?
お客さんの中には「こんなに短くなってどうしてくれるのよ」とクレームを言う人もいるのかもしれないが、私は切り過ぎたとしても何てことない。
髪は放っておいてもまた伸びるから。
出来上がってから「どうですか?」と聞かれて「サイドをもう少し切ってくれると嬉しいんだけど」と言うとその通りにしてくれた。
思春期の少年のような頭になって帰ってきた。

余談だが……
私のヘアスタイル遍歴は数え切れないほどある。聖子ちゃんカットからソバージュ、ワンレン、カーリー、ドレッド、金髪、ボブ、ショート…
年代や住む場所、仕事の種類などによりいろいろ変わってきている。
どの時代が良かったとかそういう感想はないが、昔の写真の髪型を見るだけで、その当時自分が何をやっていたか一目瞭然だ。
私の知人の女性(同年代)でいまだに聖子ちゃんカットをしている人がいる。「髪型変えないの?」と聞くと、違う髪型したことがないから…と言う。何かの本で読んだことがあるけど、自分が一番キラキラしていた時にしていた髪型を年を重ねても変えられない人がいるそうだ。その髪型をしていることでまだそのキラキラの中に存在しているかのような安心感があるのだろう。
それは側から見ると少し滑稽に映ったとしても、その人にとってはそれが幸せなだからこれ以上何も言うまい。
街で聖子ちゃんカットやロングソバージュなどの髪型をしているご年配の女性を見かけると「あぁ、あの人はあの時が忘れられないのだな」と思う。
その点、私は移り気でコロコロ髪型を変える。私にとってキラキラの時代とはいつだったんだろうと考えてもわからない(ひょっとしてなかったのかもしれないが)
まぁ、いい。とにかく今のヘアスタイルは今の私にとっては完璧だ。

雨こそ降らないものの、ずっと曇り空で時折冷たい風なんかも吹くもんだから窓を開けていると秋から初冬にかけよくあるようなブルッとした寒さを感じる。
窓を閉めて、暖かい紅茶を淹れて、床暖房を入れる。
これじゃまるで冬じゃないかと思いながら午後を過ごす。
週末に坂元裕二さんのシナリオ集をたくさん買い込んで、それを「ふむふむ」「へぇ〜」「なんとな!」「はいはい」「おっ、こう来るか」などと独りごとを言いながら読む。
シナリオは小説のような説明文が入ってないから読むことで想像力が掻き立てられる。
私がこれ以上想像力が豊かになると、下手をすると想像が妄想に変わってしまうという怖さもあるが、今の世の中何でもかんでも説明されることが多くてちょっと辟易していた。自分の想像力を養うにはいい教材となっている。
好きな脚本家は多くいるが、今は坂元裕二さんにハマっている。
一言であらゆる可能性を表現できる人なんだと思う。
5冊買ったから当分楽しめそうだ。

小松菜を切っていて、ふと気がついたことがある。
小松菜の切り口って薔薇の花にそっくり。
この年にして新しい発見である。

緑の薔薇?



この記事が参加している募集

休日フォトアルバム

読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。