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3つの「見えない」を乗り越えた自己発信力

こんにちは、べちこです。私は地方で生活をしながら、会社員としてフルリモートワークを行っています。

具体的には、普段はリモートワークで働き、2・3か月に1回程度のペースで、東京のオフィスに出社しています。こんな働き方を、もう3年以上続けています。

私と同じように、地方でフルリモートで働く人や、それに近しい働き方をしている人に参考になるような情報を、noteでは発信していきたいと思っています。

今日は、フルリモートワークを始めた際に、まずぶつかった壁と、壁を乗り越えるために私が行った打開策、そしてフルリモートワークでも仕事がしやすくなった考え方についてお話します。


フルリモートワークは自己発信が大事

まずは、結論から。それは「フルリモートワークは自己発信が大事」ということです。

「自己発信」は、ここでは「自分の意見をわかりやすく伝える力」とします(経産省の「社会人基礎力」内にある「発信力」の説明と同じです)。

発信力:自分の意見をわかりやすく伝える力

経済産業省「社会人基礎力」より

「自己発信」と聞いて、「SNSなどで発信すること?」と思われた方もいるかもしれませんが、違います。

ここでの「自己発信」は、主に社内(上司や同僚)に向けた発信です。

なぜ、そのような結論を持つに至ったか、理由と私自身の体験談をお話します。

働いてわかった3つの「見えない」

なぜ、自己発信が大事なのでしょうか。

それはフルリモートワークには、3つの「見えない」があるからです。

  • 上司から私に対する「見えない」

  • 同僚から私に対する「見えない」

  • 私から会社に対する「見えない」

今考えれば、どれも当然のことですが、フルリモートワークを開始する前までは、具体的にイメージができなかったことでした。

まず、上司から私に対する「見えない」当然です。出社していた時に、私は「上司は私のことを知ろうとしてくれるものだ」といった上司への期待を漠然と持っていました。でも、そんな期待は幻想です。フルリモートワークであれば、余計に。だって、物理的に見えないものは、優先順位が下がるのです。

次に、同僚から私に対する「見えない」これも当然です。上司から見えないのであれば、同僚からはもっと見えないです。みんな、目の前の仕事で忙しいんです。

最後に、私から会社に対する「見えない」当然すぎます。オンライン会議で得られる情報以外はほとんど何もわからない。上司と同僚や、同僚同士の関係性がよくわからない、みんなの忙しさが全然見えない、など、一つ一つは小さいことなのですが、積み重なると結構なストレスで、仕事のやりにくさに繋がっていきました。

以上の3つの「見えない」から派生して、私は「仕事はもらえない」、そして「相談できない」という問題が発生しました。

フルリモートワーク開始、でも仕事が無い…

フルリモートワークが始まった当初を振り返ります。

私がフルリモートで働き始めたとき、新しい部署へ異動したばかりだったので、業務もチームも全く新しいものでした。

初めての部署、初めての同僚たち、そして初めての上司と、全てが初めてだったのです。さらに、自分1人がフルリモートワーク。会社も上司も同僚も、もちろん本人も、フルリモートワークの人がチームにいる働き方は全く未知数でした。

そんな未知数だらけの中、上司は、異動前の部署が多少残っていたことや、初めてのフルリモートワークということで、「やれる範囲でやればいいよ」「無理しないで」と気を遣ってくれていました。

私は私で、この部署にどんな仕事があって、自分のスキルの何が生きるのかわからず、定例MTGの議事録を取ったり、共有フォルダの情報を整理したり、新卒2~3年目がやるような業務しか自分では提案できませんでした。

結果、フルリモートワークが始まって最初の1か月は、どちらかと言えば「暇」という日が多かったことを覚えています。

(この辺り、転職したばかりの人や、産休・育休明けの人にも似た状況かも)

この状況、今なら「この期間にスキルアップしよう」「普段コミュニケーション取れない人と取っておこう」と有意義に過ごせるかもしれません。

でも、当時そんな余裕はなく、「何かしなきゃ…」と焦るものの、何もできない、そんな日々が続いていました。「しょうがない」と開き直ったり、「お荷物かも…」と落ち込んだり。仕事が無いことは、私にとっては辛い状況でした。

「それは、あなたが悪い」

そんな状況が約1ヶ月続いた頃、前部署からお世話になっていた先輩から、「最近どう?」と声をかけてもらいました。

オンラインで時間をもらい、状況を先輩に相談しました。そこで、先輩からは開口一番出た言葉は、以下でした。

「それは、あなたが悪い」

フルリモートで、仕事が無く落ち込む自分を励ましてくれる、とちょっと期待していた自分もいました。でも、出てきた言葉は、むしろ自分を否定するような上記のセリフ。ショックでした

「前の部署のヘルプでやっている仕事を、今の上司に報告しているか?あなたがどんな仕事をして、どんな成果を上げているか、報告するのは当然。言われてからじゃなくて自分から報告しなさい。同じ会社だと思って甘えていちゃダメ、転職したと思うくらいでちょうどいい。まずは、この一か月やったことを今の上司に報告しなさい

確かに言われた通り、前の部署と一緒にやっている仕事について私は上司に伝えていませんでした。前の部署と行っていること、を今の部署に持ち込むこと自体、悪いことだと思いこんでいたのです。

認知してもらうことで、次の仕事へ繋がった

そのアドバイスを受けて、私は新しい上司に対して、前の部署で行っていた業務内容やその成果(WBSや業務フローの整理など)を報告しました。

すると、上司からは「ああ、こういうことができるんだね」と反応があり、自分ができることを具体的に知ってもらえました。それにより、社内のプロジェクトに加わる機会が生まれました

一連の行動を通して、先輩のアドバイスを受ける前に私が取っていた受け身の態度は、完全に間違っていたことに気付きました。

「見えない」から待つ、のではなく、「見えない」から自分から伝える、という自分からの主体的な働きかけが必要だったのです。

自分の困った状況も、発信して認知してもらう

そして、振り返ってみれば、停滞した状況の中で、先輩に声をかけていただいたのは、とても幸運なことでした。

先輩からの助言は、「自分がどんな仕事をして、どんな成果を出しているのか上司に伝えるべきだ」という、実は、フルリモートワーク関係なく、「社会人として当たり前」とも思えるような内容でした。

でも、当時の私は気付けなかったんです。一人で考えていても、改善しないことって本当にたくさんあります。

もし、「こんな状況で困っています」と、早い段階でヘルプを出せていたら、もっと早く、状況は打破できていたでしょう。

ここでも、主体的に自己発信していくことは活かすことができます。
(当時はそれを思いつく余裕も無かった、ということもあるんですが)

まとめ:自己発信=「フリーランス」思考でいる

この経験を通じて、フルリモートで働く上で大切なことは、「待つ姿勢はNG」であり、自分から主体的に行動すること、そして自分の能力や状況を周囲に伝えることであると学びました。

これらの活動は、フリーランスや個人事業主の方が、マーケットに対してマーケティング活動を行うことと近いように思います。いくらスキルや能力があろうと、知ってもらえなければ、なかなか仕事はいただけません。

これらのことを言い換えるならば、
「会社員でいながら、フリーランスの気持ちでいる」
と言えるかもしれません。
(もし、いずれ副業をしたい、独立したい、と考えている場合は、今からその気持ちで行動してみることは、学びも多いと思います)

この考え方をするようになって、「自分から仕事を取りにいこう」という姿勢で、仕事やコミュニケーションに臨んでいます。フルリモートワーク開始当初から比べれば、ずっと働きやすくなった要因の一つ、だと考えています。

本日の記事は以上です。
こちらの記事がどなたかの参考になれば嬉しいです。



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