ビートルズ アルバム紹介⑫『The Beatles (White Album)』
ジャケットは、前々作「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」や前作「Magical Mystery Tour」とは正反対の、シンプルを極めたデザインになっています。
また、アルバムのタイトルも「The Beatles」とセルフ・タイトルが採用され、よりシンプルな感じになっています。
どのようなアルバムなのか
発売:1968年11月22日
ビートルズ10枚目のオリジナル・アルバムで、2枚組になっています。
(イギリス盤公式オリジナル・アルバムとしては9枚目)
正式なタイトルは「The Beatles」ですが、一般的には「White Album (ホワイト・アルバム)」という愛称で呼ばれています。
1968年2月~4月のインド滞在中に書かれた曲がアルバムの大半を占めています。
ここで、「なぜビートルズがインドにいたのか」という疑問が出てくると思います。目的を簡単に説明すると、当時、世界規模での人気や成功に疲れてしまっていた4人は、瞑想による精神の回復、覚醒を求めていました。そこで、マハリシという指導者の元で「超越瞑想」というものを学ぶために、インドのリシケシュという場所に滞在することになったんです。リンゴは10日ほどで、ポールは1ヶ月ちょっとで帰国してしまいましたが、ジョージとジョンは長い間インドに残って修行を積んでいました。
このアルバムは、イギリスでは8週間、アメリカでは9週間に渡って1位を維持しました。
「Rolling Stone」誌の「歴代最高のアルバム500選」(2020年) では、第29位に選ばれています。
収録曲
(青)・・・アルバム「青盤」収録曲
(YouTubeの視聴ページに飛ぶことができます)
7, 12,24,27曲目はジョージ作。
14曲目『Don't Pass Me By』は、リンゴ単独による初めての曲。
残りの曲はすべてレノン=マッカートニー作詞・作曲。
カバー曲は収録されていません。
ここが良い!
このアルバムでは、前作までのサイケデリックな感じはほとんど無くなり、音楽としても完成形に近づいてきたような感じがあります。4人の成長を実感するとともに、少し寂しさもあります。
この頃になると曲を共同で作曲することもほとんど無くなり、「メンバーが各自で作った曲を持ち寄って集められただけで、まとまりに欠ける」という見方もされています。レコーディング期間中に「8トラック・レコーダー」を使った新しいシステムが導入されたことで、4人が同時に演奏する必要がなくなり、それぞれが別々にスタジオに来て収録するといったことも増えたほか、レコーディング中に言い合いになってリンゴがバンドを一時脱退してしまうという事件も起きました。そのため、ビートルズ崩壊の始まりと言われることもあります。
しかし、4人の多様な作品は、聴く人を決して飽きさせません。スカ、カントリー、ブルース、サウンド・コラージュなど、幅広い音楽様式を味わうことができます。
4人の個性があふれた、ボリュームたっぷりの30曲を是非お楽しみください!
YouTubeでも聴くことができます。
↓(ビートルズ公式の再生リストです)
AmazonでCD盤を探したのですが、新品は売り切れていて、↓のような中古の商品しか残っていませんでした。
その代わりに、2018年に50周年記念でリミックスが行われた時に発売された商品のリンクを貼っておきます。
ただ、個人的にはこのリミックス盤はオススメしません。
アルバム紹介シリーズはこちらから!
ビートルズ関連の記事はこちらから!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?