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農ファッション農ライフ no fashion no life vol.22(1/2)

もしかしたら四季なんてものはこの先無くなってゆくものなのかもしれない。

春は筍。
夏はスイカ。
秋は栗。
冬はみかん。

「あい変わらず季節に敏感にいたい」とくるりも「東京」で歌っていたが農的生活において季節はとてつもなく重要で、農的生活の流れは完全に季節の流れとイコールにある。

季節の農作物を思うと、あの人はこれを育てるのが得意で、この人はあの木を持っているから春の時期は忙しいかな、などと農作物の担当者が思い浮かんだりするようになった。

黄・赤・緑の彩色

季節は秋。

秋は最高だ。
「食欲の秋」なんてよく言ったもので、灼熱の夏が終わり秋の空気が漂い始めると胃袋もなんだか元気が出てきて、栗にさつま芋、りんごに新米!と秋の歓び組と化す自分がいる。

黄金に輝く稲の波がカサカサと稲穂を揺らせば脳裏に浮かぶはレキシ。

誰かんちの庭先にたわわに実った柿の木は秋の風物詩であり大好きな風景だ。

たわわやたわわ

大量の柿をどうするか、という問題に頭を悩ませたことはあるか。

とりあえずはそのまま食べるが、好みの硬さの状態を過ぎてしまったりすると全く手が出なくなって放置した挙句べっちゃべちゃにしてもうてもーどーしよ、、、と罪悪感にさいなまされる果実ナンバーワンと言っていい。
すいません。

そこで秋の風物詩「干し柿」の出番!!!
シャレオツな言い方だとドライフルーツ。乾燥果物保存良好!

今回の農ファッション農ライフは話を分けてのお届けです。
第一部は農ファッション柿ver.
柿のあれやこれや。
第二部は農的暮らし、そして今回ご登場いただいた清水 佐絵さんのライフに少し入りこませてもらったのでくまなくチェックください!

山梨県小淵沢町産 甲州丸

・清水 佐絵/sae shimizu

右 清水 佐絵/sae shimizu
左 日向 アキラ/akira hinata

・キャップ ARAREちゃん帽
・シャツ 干し柿用白シャツ
・パンツ グラミチのスウェット

サンルームで作業する風景もまた良し

この風景の中で何が違和感って問われれば「あえて」口にするのはアラレちゃんの帽子だろう。
まあそうなんだけど、終始ふっつーに被っていたので完全に目に馴染んでしまった。
佐絵ちゃんのお気に入りの帽子ということで別に娘さんの物、とかそうゆう訳でもない。
ちなみにこの帽子は二代目で、超絶気に入っている!ということだった。
個人的にはさえちゃんのキャラが立ってめちゃめちゃいいと思います!

彼シャツならぬ柿シャツ

柿の作業のときはこの白シャツを着る。
義理の弟のお下がりのもの。
果汁が服に付いたりするだろうから羽織るのかな?と思ったがそこでエプロンをチョイスしないところがらしいな、と思った。

明け方や夕方は寒い!靴下とレッグウォーマーを重ねて履くのが◎

この日は午前中干し柿作業。
午後は清水家の「アトリエShimizu」にて開催している「SHIMIZU FAMILY EXHIBITION」家族の皆さんの作品の展示を見にお客様が来るということだった。

昨年も一昨年も不作からの~今年は当たり年!

「干し柿」と言っても数が半端ない・・・!!!
この日だけで100?200?おーいどんだけやるんすか、これ全部やるんすか。
だってお家の柿の木にはまだ実がついてて(沢山)終わり見えんの?状態。

まずこの干し柿ってやつ、干し柿自体は見たことあるって方が多いと思うんだけど、どうやって作るかって知らなくないすか?

・How to 干し柿

まずは柿を木から摂る
アラレ帽イケすぎててこのまま空に飛んでゆけそうだ

柿を竹で採ろうとする彼女に恋をするそんな瞬間があった。
時間はスローモーションになり空からの光は眩いくらいだった。

まあ大体にしてこの企画は私が好きな人達に声をかけているわけだから私の好みの方々ばかり登場いただいて大変有難い気持ちでいるのだが、背が高くスタイルが良いということはファッションが非常に映える大変素晴らしいことだと思う。

同じコーディネートをした自分なんてあまり想像してはいけない種類の何か、、、になってまうから想像ですら避けたいものだなと思った。
本題から大幅にズレた。

げー----っと!

かの有名な「高枝切りばさみ」という代物も勿論存在するが、このときは竹の道具「柿採り竿」を使って柿を取っていた。
おそらく高枝切りばさみ以前この竹だったんだろうな、というクラシック農アイテムだ。

柿採り竿は竹の先端が割れているのでそこに枝をかけポキッと収穫

便利な道具が出回るのは分かる。
でも暮らしの中で工夫して創られた物の良さもあるし無くならないで欲しいなぁと思う。

・女はよく熟れた果実のヘタの周りをナイフで剥いた

木の枝の部分は撞木(しゅもく)と呼び干し柿作りに超必要

↑こうゆうタイトルなだけでグッと色気が増しますね。良き良き。

で!
まずは柿の撞木を残した状態でヘタを取る「ヘタ回し」をナイフで開始。

1つ1つナイフで手作業
母 秀子さんと作業分担してサクサク作業が進んでいた
その昔はこの「甲州丸」という品種を籠を担いで皆買いにきた、という
ピーラーで皮を綺麗に剥く

つくづく思うのはこういった手仕事的なものは人が出るなぁということ。
「とりあえず早く終わらそう。」だとか「皮少しくらい残ってても平気でしょ。」などと思う私のようなタイプは清水家の柿仕事への完璧っぷりを参考にしていただきたい。
仕事早くて抜け目なく完璧。
結果、これは売れる販売品質というレベルまで引き上げられていた。

綺麗に皮を剥いた状態
柿仕事をするときに使っている箱。柿渋が付着していい色合い
BGMはドラムンベース

ただひたすらに皮をピーラーで剥く作業はある意味ミニマル的だと思う。
そこにビートとドラムでズバババ!!とジャングルフレイバーを加えればばっちりノリも加わってあっという間に皮も剥けてくってもんさ。

カセットテープとラジカセで曲をかけてくれた
ビビるくらい皮剥きが早い
出来上がった干し柿はお歳暮的に遠方に送ったり・お店で販売することもある
撞木に着ける紐
撞木に紐をつけていく作業
熱湯で一瞬煮沸後、吊るして干し柿化開始
蔵の窓に干し柿は記憶の中の秋の風景そのもの
渋柿の渋味が甘味に変化するって凄くないすか?
柿のある秋の風景

第一部(1/2)読んでいただきありがとうございます!
第二部(2/2)に続きます。

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