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スノボに雪板、狩猟と北海道の田舎町を楽しみつくす暮らし|しもかわ人名鑑

今回は下川でのリアルな暮らしぶりを町内の方にお話ししていただく、しもかわ人名鑑。今月は下川で狩猟や流行りの雪板などを楽しみ、冬をとっても満喫している池田正(なお)さんです。
(取材日:2022年1月)


「全然生きていける」が下川の第一印象

東京から2020年4月に転勤をきっかけに下川町へ引っ越してきました。

全国転勤の職場ですが、「マクドナルドまで片道1時間かかるくらいの田舎への配属が多いぞ」と聞いていたので、下川に来たときは「コンビニもスーパーも町内にあって、マクドナルドも片道30分で行けるので、思ったより全然生きていけるじゃん!」と思いました。

さらに朗報だったのが、下川町は人口当たりの 飲食店の数が多い(本人調べ)ということ。

全部のお店を制覇したいという願望を一緒に叶えてくれる友達にも出会い、下川ライフは充実していきました。

また、広葉樹の利用が進んでいる「北海道」に配属希望を出していたので、実は希望通りの配属でもあったんです。

大学のときは九州でスギやヒノキを中心とした林業に関する研究をしていましたが、森林関係の仕事をする中で、環境に合わせて広葉樹も活かした施業を行っている北海道の現場を見てみたくなって。

せっかく北海道へ行くなら趣味のスノボも楽しみたいと思っていました。

大学時代は九州だったから、スキー場が全然近くになくて。北海道はスキー場が近くにある可能性が高いから、毎日できるかもしれないですよね。

忙しくて、北海道はいいですよ

下川でできた友人に「スノボしたいんですよ」と話していたら「それよりも雪板っていうのがあるよ」と教えてもらいました。

“雪板”とは、手作りの板で新雪を滑る遊びです。

この板で圧雪されていない雪の丘を滑る”雪板”

パウダースノーを踏みしめながら滑る感覚が気持ちいいのと、転んだときに普段は出さないような大声で叫ぶところも非日常感があって、おもしろいんです。

雪板を楽しむなおさん

滑っている途中に見えるきれいな青空と、雪以外なんにもない景色が北海道らしくて、すっかりハマってしまい、今年は自分の手で雪板作りにも挑戦しました。

冬って、もともと嫌なイメージの方が多かったんですけど、寒くなるほど晴れる日が多くなり、雪質が良くなるんです。

こんな楽しみ方があるって下川に来て知りました。

-30°Cの世界は格別ですよ!

隣町の名寄にあるスキー場のシーズン券も買ったので、今年はスノボもたくさんやりたいですね。

忙しくて、北海道はいいですよ。

命をいただくありがたさを感じる狩猟

東京にいたときに、職場の先輩から田舎を楽しむ方法の一つに“狩猟”があると教えてもらって。

東京で狩猟免許を取り、 下川に来てからは冬になると実際にエゾシカの狩猟に行っています。

下川のヒグマやシカによる農林業被害防止に少しでも貢献できたらと思って狩猟に取り組んでいますが、とはいえ、やっぱりシカが苦しまないように弾を当てるのがすごく難しいんです。

今はスーパーでお肉を買ってくるのが当たり前ですが、命をいただくことって簡単ではないと改めて感じ、せっかくの生命をムダにせずジビエとして有効に利用するようにしています。

ジビエステーキに下川産ハスカップソースをかけたもの

また、下川には物々交換する文化があります。

シカ肉は交換できるものの一つなので、狩ったシカを一緒に食べたり、おすそ分けして喜んでもらえると嬉しいですね。

ランチを食べ終わった頃に「今日は午後からお休みを取れたから、狩猟に行くんだよね。」と席を立ったなおさん。

仕事や暮らしと趣味の時間がはっきり分かれていない、自分の時間がゆるく繋がる生活にイキイキしていて、とっても楽しそうでした。
text:megumi kojima

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