健常者は自死の夢を見るか?
先日、診察日だったのですが、その際主治医に、
「以前は強度の差はあるものの、へばり付くような希死念慮があったが、死に対して恐怖感が無かった。しかし思い返してみるとこの2、3週間くらいは希死念慮が失せており、その代わりに発作的に自死してしまうことへの恐怖感がある。具体的にはナイフ(既にデザイン、サイズ共に満足のいく物を準備済み)で頸動脈を切る(縊死するところが無いので)のをイメージすると、刃物が肉を切って入ってくる感触とかが想像できて怖い。完遂できるか自信がない。いつでも自死すれば全てが解決するという安心感が失われていて、かえってその葛藤が辛い」
と伝えたところ、
「それが普通なんじゃない?」
と言われました。
そうなんですか?みんな普段から自死する事とか考えているんですか?あまり自死について語り合う場って無いと思うのですが…。精神科の医者にとっては在り来りな話題なのかも知れませんが、未だかつて健常者が酒飲みながら
「俺さぁ、この前XX自殺(XXには読者さまのご趣味に合わせてご自由に)しようかと思っちゃってさぁ、マジ吃驚したよ」
とか話してるの、見たことも聞いたことも無いのですが。
僕自身は30代半ばに双極性障害を発症するまで、ストレス源となった人物らに散々苦痛を与えたうえで地獄に送ってやろうとか他罰的に考えることはあっても(考えても実行しなければ犯罪ではないですからね)、自分自身をどうこうしようという風には考えませんでした。それくらい希死念慮は病的かつ異常な精神状態だと考えていました。
何の理由もなく定期的に訪れる希死念慮は、普通なんでしょうか?
普通って難しいですね。
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