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【題名からネタバレ!!】あのホリエモンも2回も見て絶賛しているTHE FIRST SLAM DUNKの主人公は何故交代したのか?答え合わせは映画を見た世代別の回答から考察できた。

応援上映のアナウンスがあれば
即完売し、未だ人気が衰えない、現在終了後から、
『26年後の伝説』となった映画THE FIRST SLAM DUNK。

※ここから本格的にネタバレ入ります。

色々な考察動画などですでに
時代に合わせてなど、多く語られてますが、
ここでは更に深掘りして、今回の映画の主人公を大胆に変更した内容について考察していこうと思います。

スラムダンクの原作は週刊少年ジャンプにて1990年(42号)から1996年(27号)にかけて全276話にわたり連載されている。

つまり西暦2000年前のZ世代が誕生する前の作品だったのだ。

ここですでにジェネーションギャップが存在する事は間違えない。漫画というのはとても面白い事に、その時代の時代背景がとてもよくわかる。

ファッションや髪型などを見ると色濃くわかる。

そして、1980年代にヒットしていた漫画はヤンキー漫画であり、代表作は下記のようなものがある。

ビー•バップ•ハイスクール
1983年から2003年まで「週刊ヤングマガジン」で連載されていた。

湘南爆走族
『少年KING』に1982年から1987年まで連載。

このように、
不良漫画が当たりやすい時代背景であった。

そこから1990年代に入っていくのであるが、
この流れを受け継いで大ヒット作となったのが、
GTOの前作である、湘南純愛組である。

湘南純愛組
『週刊少年マガジン』より
1990年から1996年まで連載。

このように、
不良漫画がまだ当たりやすい時代と、
スラムダンクの連載期間は
何と時期がバッチリとスラムダンクと被っている。

当然ジャンプ側からすると、
当たりやすいものが良いが、
バスケット漫画という、
非常に難しいジャンルでスタートした。
現にバスケット漫画でスラムダンクを超える作品が
未だ出ていないと筆者は思ってしまう。

その為、スラムダンクの原作前半は
当たらなかったらヤンキー漫画に切り替える要素が、
かなり盛り込まれた学園ラブコメ要素が入っている。

共通しているのは、
リーゼントヘア率の高さ。
学ランにしても、『昔のヤンキー』感。

そして連載中に
大ヒットし、見事に読者の心を鷲掴みにした、
スラムダンクの当時の主人公桜木花道は
髪型を坊主へと変更している。
(海南戦での負けた事の反省を意味する)

ここで、
一旦整理しよう。

•坊主=ダサい、カッコ悪い

2023年現時点でそれはない。
反省で坊主という文化は化石化して
知らない世代となっている。
赤の坊主。むしろカッコよくファンキー。
上記の桜木の頭を見て笑う人はいないし、
おかしいと思う人はいない。
むしろこんな派手な頭の選手は
高校生にいないが、大学生ならいるだろう

・不良→全く見かけなくなった。
・改造型学ラン→もはやコメディアン

おそらくZ世代はこのような
状態であり、当時あった
『珍しい』という感覚がないのだ。

そして、スラムダンクの
メインキャラクターの湘北メンバーは全て
『スポーツマン』となり、
スポーツ漫画の金字塔へ駆け上がっていった。

このまさにサクセスストーリーが
30代以上の世代にはたまらない。
そして心の底に眠っているものである。

面白かった回答は
40代と50代以上のスラムダンクを知る男性世代だ。
今回の映画は素晴らしかったが、
桜木花道をもっと見たかった!!

との回答が圧倒的。
(ちなみに女性はほぼ三井寿(笑))
覚醒していく桜木花道に
『男らしさ』を感じずにはいられないのだ。

しかし、この感情の全ては
今の10代や20代には
100%伝わらない。
それだけ26年間の月日の中で
スポコンの表現は難しくなったのだ。

そして主人公は
当時描く事が出来なかった
『宮城リョータ』へと、変更した。
原作とは別人のような裏設定が隠されていたのだ。

仕事がら10代の子達と触れ合うことが
多いので何が良かった聞いてみた。

•リョーチンは身長小さくて頑張ってるからいい
(これは、小学生だった自分が同じ回答をしていたきもする(笑))

•いいお母さんだなって思った。

•友達とケンカしたことないから、叩くのもこわい。

•うちもお母さんだけだから、なんか気持ちわかる

そんな風に、
桜木花道というスーパーチートキャラクターよりも、
宮城リョータの設定に共感する子供が多いのだ。

それでも、
今回の映画は、
それぞれの良さをギリギリの所まで表現していて、
尚且つ実写ではしらけてしまう表現を
アニメーションで見事に『普通』に観る事が出来る。

そんな素晴らしい作品なのだ。

井上先生、
制作スタッフの皆さんには感謝しかない。