湊かなえさんのデビュー作であり、2009年本屋大賞にも輝いた「告白」
湊かなえさんといえば、「Nのために」や「リバース」などドラマ化した作品もあるため、作者の名前は知らなくても作品の名前なら知ってるなんて方もいるかもしれませんね
僕自身小説や映画は好きなんですが、あまりたくさんは見たことがないんです
タイトルや作者の方の名は押さえてるけど、全然見ていないんです
(時間が無いわけじゃないんです。腰が重いのです。)
「告白」もタイトルと作者の名は聞いたことがあったのですが、今回ようやく手に取り読み切りました
存在を知り、読み終えるまで実に約6年かかっています
BOØWYの活動期間と同じくらいですね
作品のレビューが出来るほどの気力と力量は持ち合わせてないので、今回はサラっと感想を記します
あらすじとしては、
市立S中学校、1年B組。3学期の終業式の日、担任・森口悠子は生徒たちに、間もなく自分が教師を辞めることを告げる。原因は“あのこと”かと生徒から質問が飛ぶ。数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘が死んだのだ。森口は、娘は事故死と判断されたが本当はこのクラスの生徒2人に殺されたのだと、犯人である少年「A」と「B」を(匿名ではあるがクラスメイトには分かるように)告発し、警察に言うつもりはないが、彼らには既に恐ろしい復讐を仕掛けたと宣告して去っていく。(Wikipedia参照)
というものです
僕は、本を読むときは結構時間をかけて読むほうなんですけど、この本はテンポがよくてスラスラ読めちゃいました
物語は、6つの章に別れてるんですけど、各章事に基本的に一人ずつ物語が語られていくんですよ
淡々と、ある人の独り言を聞いてる感じなんです
まるで、人の話を聞いてる感覚で読めるので、口調(文調)もずっと同じなんです
そのため、
次は地の文
次はこの登場人物
次はこっちの登場人物
なんて、頭を切り替える必要が無いので、ストレスを感じることなくスラスラと物語をイメージすることが出来て、テンポがいいと感じました
(あくまで個人の感想です)
あと、この本で面白いと思ったのは、
まともな人間が誰もいないということです
そもそもまともな人間ってなんだ??
なんて言ったらキリがないんですけど、
とにかく登場する人のほとんどが何か狂ってる気がしたんです
恐らく狂ってなかったのは、あらすじにもある森口悠子の亡くなってしまった娘さんくらいではないでしょうか?
調子のいい熱血教師
過保護な母親
マザコン中坊
など、一般的な人とは何かズレてる人々が登場している気がしました
もちろん森口悠子も、娘を殺されてしまったが故に同情は出来るものの憎しみに囚われており、常軌を逸しています
そんな、普通とはかけ離れた登場人物たちだからこそ飽きずに、むしろ興味を持ってページをめくることができたのかもしれません
この本は、僕としてはかなり楽しく読むことが出来たので、ぜひ機会があれば誰かに勧めたいと思いました
そして、もしこの本を勧めるなら
まずは、一章だけを読んでくれ!
と言いたいと思います
この作品は、もともと第一章の「 聖職者 」で完結していた作品だったそうです
なので、それ以降の章は後付けらしいのですが、一章読んだだけで、何かとんでもないものを読んでしまった!という気になりました
めちゃ×2 面白いじゃん!
えっ?!これまだ一章なの!!
もうすでに充実感ハンパねぇ!!!
と思うほど、
一章のクオリティの高さに感動したほどです
※あまり小説を読んでこなかった人生なので、たくさん本を読んだことがある方からすれば、「 言うほど一章大したことないじゃん 」と思われてしまうかもしれません。
なので、あえて声も文字も大にしていいます
あくまで個人の感想です
とにかく、僕としてはかなり面白い本だと思ったので、これからも湊かなえさんの作品を漁ってみたいと思います
もちろん、他の作家さんの本も!
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