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読書感想文『親は選べないが人生は選べる』高橋和巳

また何か本でも読みたいなーと本屋をウロウロしていた時に見つけ、タイトル買いした本。私はこの手の心理学的な本、親子関係の本はかなり読んできたが、その中でもかなり読みやすく共感できる部分が多くあった。

出てくる事例や心理状況が私と同じか近い、また命を脅かす程の悲惨な虐待例が取り上げられていないので、妙な罪悪感(世の中には壮絶な虐待経験をした人がいるのに、私が受けたレベルで辛いと言っていいのか)を持たなくて済んだこともある。むしろ例に比べたら家の方がもっとひどかったと突っ込みたくもなった。もちろん比べることはそうできないけど。表紙の紹介文↓

明るく読み辛い箇所『生き方、つまり〜』です。

結論から言うと、親からの影響を自覚できれば必然性(必然性については本書を読めばわかります)から抜けだすことができるそうだ。また、最後の最後の方で『カウンセリングは葛藤を小さくして消してしまう技法』と書いてあった。
『カウンセリングという治療は悩みを解決する方法です。そこで行われるのは葛藤の解決です。〜中略〜葛藤はそれを「知る」と、それだけで小さくなります。小さくなると乗り越えられます』

近頃カウンセラーは言う。自覚することで違いますよと。どういう時に恐怖や不安を感じるのか、自分の心の動きやパターンを知ること、何故そのような思考になるのか、それが親子関係の影響をそのまま受けていることを自覚すること、それがあなたの助けになりますよと。本書を読んだ今、改めて思ったのが自分を知り、人生を俯瞰できると少し楽になるということだろうか。
そのうち、自分の生い立ちみたいなものを文章にしてもいいが、今は俯瞰できそうもない。まだ時間がかかりそうだ。



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