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【読書感想文】気づけない毒親

「毒親」、「毒母」という言葉が好きでない。そういった枠に自身の親を当てはめたくないと思いつつ、こういった本や特集記事にはつい目を留めてしまい、やはりそうだ、いや、ここまで酷くはないなど見比べてしまう。

この本は数ヶ月前にネットで購入したまま、袋さえ開けてなかった。ようやく読み始めたら、今まで読んだいわゆる「毒親」本の中でも群を抜くわかりやすさ、読みやすさであった。信田さよこ(臨床心理士)の本に出てくる母娘は、例に挙げるだけあり、割合極端で、読んでいると、うちの母はそこまで酷くはなかったから、私がされたのは些細なことで、未だ引きずる自分が悪いような気もすることがあったが、これはそういった「自責」をあまり感じずに読むことができた。

なお、著者が言う毒親の定義は「不安が強く、強迫観念から子どもをコントロールしがちで、子どもの気持ちを思いやれない親」だ。よく知っている、こういう人。私は40年近くも縛られていたことになる。

「毒親」チェックリストに、ある人を思い浮かべ、印をいれると「自己愛と幼児性の強さ」を量る7つの項目に、全て印が入った。同時に、自分が夫に取る言動にも少なからず当てはまると思った。多分私は誰と一緒になっても、常に自分の中の満たされない子どもを持て余し、イライラ当たっていたのだと思う。

また、なるほどなーと思った箇所が以下。

毒親さんの特徴をあげておくと、過去の自分の言動を、ろくに覚えてない、ということがあります。成人した娘が「子どものとき、ああ言われてすごく傷ついた」などと訴えても、「そんなことは言ってない!」「そんなこと、あったかしら?」という反応が返ってくるのが普通です。〜中略〜 自分に都合が悪くなると、話をすり替えてしまうのも、別に嘘をついているわけではなく、記憶に感情がともわないので、思考でいくらでもストーリーを書き換えられるからなのです。

私はそういった「傷つけられたこと」を口にしたことが何度かある。すると「何故今頃、そんなことをいうのか」「そんなこと覚えているなんて性格が悪い」と反撃にでるか「何いってるの!お母さんが○○しなければ、あなたは○○だった」と正当性を主張してくる。私は過去のことを持ち出しても、余計に傷つくことを学び、もう口にしなくなった。母の中では未だに引きずっている私の方がおかしい、という判断になるのだ。

あとは何故、このような親、そして「毒親に育てられた」と語る人が増えたか、時代背景から見る話があり、それも納得できる部分があった。

しかし、すべてを時代のせいにして欲しくはない。同時代に生きながらも、そうでない親、子どもが自然に感謝の意を持てる親というのは、多く存在するし、身近でいうと、母方の従兄弟達がそうだ。

何故同じ祖母から生まれ、子育ての仕方が違うのかと考えると、やはり母親自身の生き方、仕事があるかないか、配偶者の違いも大きい。これについて話すと長くなるので、またそのうち。

ところで今日は敬老の日ですね。先程義実家には、ライン通話をし、孫の顔見せて喜んでもらいました。実家にも後ほどする予定です。あと、連休どこも行けなかった子ども達を連れ、夕方はま寿司に行く予定、予約もとった。イクラを注文しすぎやしないか、心配。先日「すしざんまい」で、イクラが乗った金の皿、二皿で千円もとられたっ。


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