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雪、たくさんの言葉達。

みなさん、ファッカア(=こんにちわ)。

カイシ アヨクシト(=お元気ですか?)。

私は、アセヘトア(=元気です)。

今日は、エスキモー語で、ご挨拶!(^^)

以前、仕事の関係でカナダに住んでいた時、むっちゃ寒いな~と思っていたら、空から白いものが落ちてきていて、気温を確認してみると・・・・・・

な、なんと!

気温が-20℃(@@)、体感気温が-26℃(・・?

雪降る朝を迎えた時には、炬燵が恋しくてたまらなくなりましたねぇ。

普段、寒さに慣れているカナダ人だからか?

ホリデイ・イン系のホテルだったけど、ホテル内の暖房って、温度設定が低めみたいで、あんまり暖かくならないんだよね^^;

天気予報を見てみるとと、その週は、しばらくは気温の低い状況が続くだとか、最高気温マイナス一桁台だととか、最低気温がマイナス二桁台だとかで、雪マークばっかっで、雪を楽しむ気にもなれず、朝の通勤(ホテルから工場まで歩き)が一苦労だった記憶だけ大きくて、でも、今思えば、懐かしい風景の一コマですね(^^)

そうそう、その当時、寒くても、雪が降っても、レジャーとして楽しむ江戸の人々と同じマインドを持っていれば、違った楽しみを見いだせたかもと、少し残念に思う自分がいます。

雪国育ちの方には、長い冬と雪は、「大変だった」という思い出が強いんじゃないかと思うけど、「大変だけど、それぞれの季節を楽しんで乗り切ろう」という江戸の人々の心意気は見習いたいなって、そう思います(^^)

逃れられないなら楽しんじゃおう!って心意気で(^^)

その当時、日々の雪攻めにも敗けずに残っていた遊び心があったのかどうか?

定かではないけど、日本と比較して距離的には近くにいる、アラスカの気温と、ついつい比べてしまう自分がいました(爆)

まだまだ、寒くないぞって!思いたかったんだねぇ~、気持ちだけでも(@@)

でも、やっぱり部屋の中が寒いのはツライ・・・・・・

でも、暖房つけると乾燥して痒くなるのもツライ・・・・・・

板ばさみです^^;

これだけ、雪が身近にあると、雪の事について、考えてみる気になってたんだろうね。

エスキモー語には雪の呼び名が○○もあるという言い回しがあるそうだから、ちょっと調べてた形跡が、備忘録に残っていたので、もう少し調べてみました。

皆さんは知っていますか?

○○には数字が入るんだけど、かなり有名な言葉らしくて、聞いたことがある人も多そうですが、自分は、生まれてから現在に至るまで、ぜんぜん知りませんでした^^;

昔読んだ本の中に星野道夫 (著)「イニュニック 生命―アラスカの原野を旅する」新潮文庫) って本があるのですが、その中の一節に、あるエスキモーの老人の話として、こんなことが書かれていたのを思い出しました。

「イニュニック 生命―アラスカの原野を旅する」(新潮文庫)星野道夫(著)

「わしらは自分たちの暮らしを、自分たちの言葉で語りたい。英語ではどうしても気持ちをうまく伝えられん。

英語の雪はsnowでも、わしらにはたくさんの雪がある。同じ雪でも、さまざまな雪の言葉を使いたいのだ。」

例えば・・・・・・

アニュイ(ANNUI 降りしきる雪)

アピ(API 地面に積もった雪)

クウェリ(QALI 木の枝に積もる雪)

プカック(PUKAK 雪崩をひきおこす雪)

スィクォクトアック(SIQOQTAQ サンクラスト-一度溶けて再凍結-した雪)

ウプスィック(UPSIK 風に固められた雪)

などなど。

こんな感じのいろんな雪の表現があるのかなって思っていましたが事実は、どうも違うようです。

そう、言語学者の結論から言うと、これは嘘なんだとか。

あららららら・・・・・・^^;

エスキモー語の話されている地域は、東西で方言の差があり、東の言葉をイヌイット語、西の言葉をユピック語と呼ぶこともあるそうです。

東は、グリーンランド(デンマーク)、カナダ、アラスカ(アメリカ)の北部。

西は、アラスカ南西部、チュクチ半島(ロシア)。

話者数は約10万人。

エスキモー語と言われているのは、グリーンランド・イヌクティトゥット語(いわゆるイヌイット)のことで、その言語では、雪を表す単語は2つしかないそうです。

学者さん曰く、この言語は多総合性言語なので、正確に言うと雪を表す語根が2つあるということらしいのですが、なんなんでしょうか、多総合性って^^;

まぁ~どういうわけだか 2つあるから、複数あるに変化して、その間にたくさんあるって話だけが独り歩きしてしまい、数字なんかは適当でイイや、みたいなことになってしまったのが真相のようであり、学者さん仲間の中では笑い話になっているそうです(^^)

でも、我が日本では、まさしく雪に関するたくさんの言語があるじゃないですか!

嘘ではなくて(^^)

雪や雨を呼ぶ言葉にはいろいろあるのですが、名前やその響きに趣深いものが多いような気がします。

昔の人は気象や季節に関心を寄せ歌などを読んでいたために、自然に雨や雪を現す言葉も巧みな名がつけられていったのかもしれませんね。

例えば、太宰治の「津軽」の冒頭には7つの雪が記されています。

「津軽 (改版)」(角川文庫)太宰治(著)

こな雪、つぶ雪、わた雪、みず雪、かた雪、ざらめ雪、こおり雪。

青森に来ると、雪には様々な種類のものがあることが実際に体験できるそうです。

雪国でもちがうんでしょうね。

雪の名前は大きく分けると、降っている雪(降雪)と積もっている雪(積雪)に分けられるそうです。

以下にいろんな雪の言葉を載せておきますね(^^)

<降雪>

・こな雪: 風雪時に多く、粉のような雪。パウダースノー。積もらない。

・つぶ雪: 粒のような雪。積もる。

・わた雪: 暖かくて降水量が多いところに降る。綿のようにふわっとした雪。

・ぼたん雪: 気温が高い時に雪が集まってぼたんの花のように降る雪。

・たま雪: 冬の初めや終わりの暖かい頃に降る。たまの形。

・はい雪: 普通に降っている雪。灰のようにフワッと舞う。

・もち雪: たま雪やはい雪、わた雪が溶けかかった状態。

・べた雪: もち雪がさらに溶けて降る。団子のような感じ。

・みず雪: べた雪が雨に変化する状態。雨滴に近い。

・みぞれ雪: みぞれ状の溶けかかった雪。

<積雪>

・新雪: 積もったばかりの雪のこと。結晶の形が保たれている。

・こしまり雪: 新雪が少ししまったタイプ。降って数日たち、結晶が壊れて粒になっている。

・しまり雪: さらにしまった状態。スコップが立たないくらい固い。

・こおり雪: 固まって氷のようになった状態。

・ざらめ雪: 新雪やしまり雪が溶けて水を含んだタイプ。

・しもざらめ雪: しまり雪が冷えて雪の中に霜ができた状態。とても珍しいタイプ。北海道など気温が低い地方でしか見られない。

・こしもざらめ雪: しもざらめ雪の霜が小さいもの。

<文学的表現など>

・あわ雪: 泡雪、沫雪。泡のように解けやすい雪。和菓子にも付けられている。

・あわ雪: 淡雪。やわらかで解けやすい雪。和菓子の名前。

・うす雪: 薄雪。少しばかり積もった雪。

・大雪: 激しく大量に降る雪。

・こごめ雪: 小米雪。細かい雪

・小雪: 少しの雪。

・ささめ雪: 細雪。細かに降る雪。谷崎潤一郎の小説の名。

・しずり雪: 垂り雪。木の枝から落ちる雪。

・白雪: しらゆき。雪の美称。

(・人工雪: 人工的に作られた雪。)

・たびら雪: 春近くに降る薄くて大片の雪。だんびら雪。

・どか雪: 一時に大量に降る雪。

・友待つ雪: 次の雪の降るまで消えずに残っている雪。

・なごり雪: 名残雪。名残の雪。春になってから冬の名残に降る雪。

・なだれ雪: なだれて落ちる雪。(季語:春)

・にわか雪: にわかに降ってくる雪。

・ぬれ雪: 濡れ雪。水分の多い雪。

・根雪: ねゆき。雪解けの時期までとけずに残る雪。

・はだれ雪(まだら雪): 班雪。はらはらとまばらに降る雪。まだらになった残雪。(季語:春)

(・八朔の雪: 八朔の日に吉原の遊女が全員白無垢を着た風習。)

・初雪: その冬初めて降る雪。(季語:冬)

・春の雪: 春になって降る雪。牡丹雪になることが多い。(季語:春)

・ふすま雪: 衾のように多く積もった雪。

・ふぶき(吹雪、乱吹): 降雪に激しい風を伴ったもの。風雪。暴風雪。(季語:冬)

・べた雪: 水気の多い雪。

(・蛍の光、窓の雪: 蛍の光や窓の雪の光で本を読んだという故事にちなみ、苦学すること。学問にいそしむこと。蛍雪。)

・万年雪: 山頂などに一年中解けずに残る雪。

・み雪: 深雪。(1) 雪の美称。(2) 深く積もった雪。(季語:冬)

・横雪: 風で横様に降る雪。

・忘れ雪: その冬の最後に降る雪。雪の果て。(季語:冬)

薀蓄っぽい話になりましたが、たった一つの事象に対する表現が幾つもあるなんて、とても素敵な考え方じゃないでしょうか(^^)

実際に幾つもの表現方法を知っているならその感性に敬意を払いたいものです。

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