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【メモ(memo)】許すための理由なんていらない

「許せないことをなかなか手放せない自分が許せない」という悪循環に、嵌ってしまった場合、抜け出す方法は?

許せない、という気持ちだけでもしんどいのに、それを手放せない自分が許せないとなると、トリプルパンチになってしまって大変ですね。

許す・許さないは理屈じゃなくて、許す理由なんかなくたって、許したって全然いいのですけれど、つい習慣から、~でなければ許せない、といつの間にか条件をつけていることもあります。

許す理由があるとすれば、優しさとか、愛とか、そんな強さからです。

でも、優しさも、愛も、強さも、理屈じゃないですよね。

許せないことを手放せない、それを、また、自分で許せない場合、そして、それが、いつものパターンになっているなら、その背景を、一度、レビューしてみましょう。

許していいのにと頭でわかっているのに、許さない自分がいるということは、何か許さないでいるほうが、いい理由があるはずです。

許さないことが、何か目的を果たしているはず。

今は、「許さない自分」のパターンという結果しか見えませんが、その後ろにあるものが見えてきたら、対策も立てやすくなります。

例えば、こんな循環になっているかもしれません。

■許せない→私はダメな人→落ち込む・気分が悪い→実は気分が悪い私がけっこう好き(または悲劇のヒロイン化)=現状を変えなくて良い理由(許さないまま)

■許せない→罪悪感→罰を受けるべき→気分が悪い=罰→罰を受けるくらいだから許すべきでない→許さない(悪循環)

他にも、許したいと思っていても、根底に、こんな私は許してはいけない、許されるべきじゃない、許される価値がない、というような自己価値の低い気持ちがあると、そちらが勝ちます。

内側に相反する感情がある場合、意識しているしていないに関わらず、強い感情のほうが、常に、勝つのです。

つまり、許せない自分が許せない、というのは、裏返せば、許さない自分でいること無意識に選んでいる、となります。

私たちの潜在意識はパワフルなので、無意識にでも、自分の価値が低いと、その価値に見合う行動を取ろうとします。

こうなると、先に自分の潜在意識に働きかけて、自分に対する価値・意識を上げていくよう、根気よく新しい意識を自分に刷り込む必要があります。

重要なのは、

「なにをすべきか?」

じゃなくて、

「なにができるか?」

と自分に問いかけたほう良い理由としては、

「この問題をどうすべきか?」(should)

と考えると、自然と言葉の裏に、必ず「正しい答え」と「間違った答え」があるといった意味合いが含まれてしまうため、物事をクロかシロかの二択でしか考えられなくなってしまうからです。

ところが、

「この問題になにができるか?」(could)

と考えると、選択肢の幅が広がって、よりよい解決策を思いつく可能性が高まるわけですね。

「すべき(should)」という考え方をすると、私達は、数ある選択肢のなかから、最も優先事項の高いものを選ぶことになりがちです。

その結果、他の価値感を無視することになってしまいます。

逆に、「できる(could)」という考え方は、必ずしも問題をトレードオフの関係でとらえなくてもよいという事実に気づかせてくれるのです。

人間は、真実であろうとなかろうと、繰り返し見聞きすることを、自分の中の意識として取り込みますから、それを利用します。

私は、自分にとって大事な人。

私は、自分が好き。

私は、自分を大切にする。

何度も、自分に言いましょう。

そして、それに伴う行動も取ってみましょう。

許すことは、理屈ではありません。

何か許せる理由などなくてもいいのです。

あなた自身を許す条件などなくていいのですよ。

許せない自分を許せない悪循環にはまったら、許す・許さないことから少し離れてみましょう。

なんらかのジレンマに悩む状況になったら、

「なにができるか?」

と自分に聞いてみることにしてみませんか。

自分を大切にするために、何が本当に必要なのか、もう一度見つめなおしてみてください。

【今日の短歌】

「ギャラリーへ続く階段くだるときしんと寡黙になる貌を見き」

「スカートの裾ゆつたりと捌きつつ春のねむたき坂くだりゆく」

「午前から午後へとわたす幻の橋ありて日に一度踏み越す」
(菅原百合絵『たましひの薄衣』より)

「死ぬものと死なないものに分けていく思考に鳥が座礁している」

「この世には釦の数だけ穴がありなのにあしたの指がこわばる」
(江戸雪『空白』より)

「〈みんなのもの〉のむごさの中にすりきれた公園のパンダ夕べに沈む」
(梅内美華子『真珠層』より)

「春雨のしずかに濡らす屋根がありその屋根の下ふたつ舌あり」

「まぶたにも縞を持ちたる縞馬に桜の花の降りやまずけり」

「もの思うごとくしずかに沈みゆき花びらひとつふたつ吐きたり」
(奥田亡羊『亡羊』より)

「通過電車の窓のはやさに人格のながれ溶けあうながき窓みゆ」
(内山晶太『窓、その他』より)

【参考図書】
「Web3とメタバースは人間を自由にするか」佐々木俊尚(著)

【参考動画】
貢献志向の仕事(Integrating altruism into your job): Naoki Endo at TEDxTodai

・自分はどんな価値観に染まってどんな行動をとっているんだろう?

・これは良いことなのかな?

・自分がありたい姿なのかな?

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