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『(新)事業、製品、サービスでイノベーションを起こせるか?』顧客の観察術_ロジラテ マネジメント

どの企業もイノベーションを目指して新事業、新製品、新サービスを考えます。しかし、現実はイノベーションは簡単には起こせません。

今日は、企業がイノベーションを起こそうとしたときに陥る失敗と、どうすれば良いかについてお話ししたいと思います。

まずはロジラテ思考のファーストステップ 「What 」でイノベーションを起こそうとしたとき、企業で何が起こるのかを分析します。

1.What 「新」を思いついたとき、企業がとる行動


例えば、新事業、新製品、新サービスを着想して事業化しようとしたとき、企業は以下のプロセスを辿ります。

1)自社の視点で、顧客のニーズを考える
「当社の新〇〇がお客様に喜んで貰えるか?」

2)マーケットリサーチ
それをリサーチするために、営業情報の収集、アンケート調査などを行い市場評価を調査します。

ここで良い結果が出ると事業化にGoが掛かりますが、このプロセスでは恐らく成功できません。

なぜなら提供する価値が、顧客にとってどれほどの喜びになるのか知ろうとしていないからです。

つまり、顧客の喜び度の計測です。

次はロジラテ思考のセカンドステップ 「Why」で、顧客の喜び度の計測法と、ニーズの把握について分析していきます。

2.Why 顧客のニーズが、以前より分かりづらくなってきた


アンケート調査や既存の市場調査は、顧客は新〇〇を喜ぶかどうかを知ることはできますが、それでだけでは大事な点を見逃してしまいます。

それは、顧客が「どんな時に」、「何を」「どのくらい喜ぶか?」、「なぜ喜ぶのか?」まで知ろうとしていない点です。

最近の顧客のニーズは以前と随分変わってきています。

例えば、スマホが提供している価値です。

スマホが現れるまでは、私たちは毎年モデルチェンジされる携帯電話のデザインや新機能に価値見出していました。

ところがスマホが現れてからは、本体のデザインや機能より、スマホアプリによって提供される体験に価値を感じています。

例えば、自動車です。

以前は車種ごとのデザインや性能に価値を見出していました。
もちろん、車が好きな人にとっては未だにそれが最優先の価値ですが。。。

しかし、いまは私たちが求める価値は自動運転や安全性能に変わってきています。つまり、顧客はモノとしての車ではなく体験に価値を感じています。

このふたつの共通点は、顧客が求める価値が物理的なモノから「知識+体験」へと変化していることを意味しています。

これまでのようにニーズがモノであれば、顧客は自分が求めるニーズを簡単に言葉にできました。

しかし、ニーズが「知識+体験」になると、人は途端に言語化しにくくなります。

顧客自身が、自分の困り事やニーズをなんとなく感じてはいるものの、まだ世の中に表現できる言葉がないので、言語化できないからかもしれません。

見方を変えれば、言語化されていない欲求を満たすビジネスができれば、ブルーオーシャンでありイノベーションにすることができます。

次はロジラテ思考のサードステップ 「How」でイノベーションのタネを見つける方法についてお話ししたいと思います。

3.How イノベーションのタネを見つける方法


結論を先に申し上げると、顧客が自覚していないニーズを見つけてイノベーションを起こす方法は、「顧客の行動を長期に観察する」ことです。

読者は

「なーんだそんなこと? それなら分かっているさ!」
「そんなことなら、こんな記事を読むんじゃなかった」

と思われた方もいらっしゃると思います。

しかし、顧客の行動を長期に観察するには、ひとつのコツがあります。
それは時系列に変化を観察するということです。

具体的には以下を繰り返し、時系列に記録をとることから始めます。

1)What   ・顧客に何が起こって(現状)

2)Why   ・なぜ、それが顧客に起こったのか仮説を立てる(仮説)
         ・その困り事は顧客が自覚しているか?いないのか?(課題)
                    ・どの仮説を解決できれば、顧客は喜ぶのか?(課題)

3)How    ・どうすれば課題を解決できるのか?(戦術)

4)Result  ・結果はどうだったのか?(結果)

時系列に記録されたWhat~Resultを半年ごとに観察して、そこから変化と顧客の行動を観察すれば、必ずイノベーションのタネが見つかります。

下図は、わたしが使っていたフォーマットですが、半年ごとにメンバーと一緒にこれを使って変化を観察し、イノベーションを起こして業績をあげることができました。

これは毎月メンバーと考えたHow(戦術)を実践し、その結果を計測すれば、顧客の喜び度を計測することができます。

つまり小さくスタートアップができる仕組みです。

もしご興味がありましたら、一度試してみてはいかがでしょうか?
必ず成果があがります。

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