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★【守備】2塁けん制

2塁走者へのけん制は、1塁・3塁のように最初から野手がベースについているわけではなく二塁手・遊撃手が連携を取りながらタイミングよく2塁ベースに入りけん制を受けるようになります。

二塁手・遊撃手でけん制をカバーする

試合では、勝負どころで2塁走者をけん制アウトにできると大きく流れを引き寄せることができるため、投手・捕手も含めけん制も練習を行ない準備をしておく必要があります。
仮にけん制でアウトが取れなくても、以降のプレーで2塁走者のリードがこれまでより小さくなることが多く
 ● 3塁盗塁の確率が下がる(仕掛ける数が減る・盗塁阻止率が上がる)
 ● 2塁走者が安打で本塁生還しにくくなる(失点が減る) 
 ● 投手・捕手は打者に集中できる(被安打率が減る)
 ● 二塁手・遊撃手が守備に集中できる(エラー・ミスが減る)
という効果もあります。


バッテリー・内野陣の連携が重要

2塁けん制は遊撃手・二塁手の動きだけでアウトを取るのは難しく、投手(・捕手)との連携が重要になります(当然、投手の2塁けん制スキルも必要)。

けん制でアウトにするために、試合の中で以下のような準備をしておく必要があります。

2塁走者の動きをチェックする

2塁走者がどのような情報を基にリードを取っているか?試合の中で出来る限り情報を取って、もっとも効果的にアウトに捕ることができるけん制のタイミングを決めていきます。
この情報収集は、けん制でアウトを捕るためだけでなくけん制の必要がなく打者との勝負に集中できるタイミングを把握するのにも有効です(不必要に注意が散漫になるのを防ぐ)。

情報は二塁手・遊撃手が中心となり取っていきますが、他の野手・ベンチでも2塁走者の動きを注視し把握できた情報があればベンチで共有します。

① 投手の視線のクセでリード幅を変えている

投手が(打者との勝負に気を取られ)2塁走者への警戒が薄れ視線を送る回数が減る・単調になったとき、リード幅を大きくなる傾向があるかどうか? 
を確認します。

② 捕手のサイン・動きでリード幅を変えている

例えば、捕手が投手にサインを出す中で
 ● 低めにボールが来るようジェスチャーする。
 ● 変化球のサインが出ている(サインが見抜かれている)。
とき、リード幅を大きくなる傾向があるかどうか? 
を確認します。

③ 遊撃手の動き・声でリード幅を変えている

2塁走者が遊撃手の動きを目で見たり声を聞いたり(声の位置・内容)雰囲気を察することで(場合によって影でチェックすることもある)、リード幅を大きくなる傾向があるかどうか? 
を確認します。

④ コーチャーの声・動きでリード幅を変えている

≪3塁コーチャー≫
二遊間の動きを3塁コーチャーが声で情報伝達し、その指示によりリード幅を大きくなる傾向があるかどうか? 
を確認します。2塁走者は3塁コーチャーの動きは視界に入らないので、声を頼りにしていることがほとんどです。
≪1塁コーチャー≫
二遊間の動き(特に遊撃手)を1塁コーチャーが声・動きで情報伝達し、その指示によりリード幅を大きくなる傾向があるかどうか? 
を確認します。1塁コーチャーの指示通り動いている走者は、自分で判断はしていないという状態です。
※ リードのタイミングは他のタイプとは違う
このタイプの2塁走者は、他のタイプの走者とリードを大きくとるタイミングが変わり遅めになります。
 ● ①・②・③のタイプの走者 ⇒
     情報を取る(見る・聞く) → リードを大きくとる
 ● ④のタイプの走者 ⇒
     コーチャーを見る → コーチャーが情報を出す 
      → 情報を取る(見る・聞く) → リードを大きくとる
このように工程が増えるため遅くなります。

けん制でアウトに取る動き(遊撃手)

2塁走者のリードの取り方がわかると、それによりけん制でアウトを捕るための方法も決まってきます。
どの情報(クセ)を基にリードを取っているか?(①投手②捕手③遊撃手④コーチャー)わかると、それを逆手にとってアウトを狙うこともできます。

2塁走者のすぐ後ろにポジション取りしベースカバー(①・②)

①投手の動き・②捕手の動きでリード幅が大きくなる2塁走者は、遊撃手の動きがリードに影響しないのでギリギリのタイミングで2塁ベースに入る必要はありません。
すぐに2塁ベースに入ることができる位置にポジション取りしても構わないため、2塁走者のすぐ後ろ・若干三遊間寄りに位置しそこからベースカバーに入る形を取ります。

2塁走者より2塁ベースから離れてポジション取りしベースカバー(③・④)

③遊撃手の動き・④コーチャーの声や動きでリード幅が大きくなる2塁走者は、ベースカバーに入る直前まで2塁走者よりベースから離れてポジション取りしギリギリのタイミングでベースに走って入っていきます。
2塁走者が「遊撃手はベースから遠いので、けん制は来ない…」と思わせることが重要で、バッテリーと呼吸が合うように長めの距離を走って入ります。

ベースから離れたポジション取りをするときは、
 ● 最初から離れたポジション取りをする。
 ● 最初は2塁走者の背後にいて、そこから離れていく。
       (2塁走者に離れたことを見せ、警戒心を薄くする)
パターンがあります。
※ 離れているときは意図的に声を出す
遊撃手の声ががベースから離れているところから聞こえてくると、2塁走者の警戒心は緩くなります。
ベースから離れてポジション取りをしているときは、大声でなくても良いので三塁手と何気ない会話を走者に聞こえるようにすることは効果的です。

けん制を投げるタイミング

投手がけん制を投げるタイミングは、2塁ベースにカバー(遊撃手・二塁手)入ったのを確認してから投げるのでは遅いため、あらかじめチームでそのタイミングの取り決めをしておきます。
 (例)  投手がセットポジションに入って3秒後にけん制
      捕手が構えているミットが下げたらけん制

けん制時のサイン

走者が2塁のときには、遊撃手か二塁手からけん制のサインを出すのが一般的です。けん制の内容は、
 ● 二塁手と遊撃手のどちらが2塁ベースに入るか?
 ● 投手はどういうけん制を行うか?(方法・タイミング)
になります。


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