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  • プロ野球選手はかく語りき

  • 2024年への提言

    2024年シーズンへ向けたプロ野球12球団への提言

  • トレードとドラフトと人的補償

  • 2023年への提言

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【プロ野球選手はかく語りき】堂上直倫、優しすぎたプリンス

 「日本一の夢はかなわなかったけど(中略)ここのどこかで見ている堂上直倫君に夢を託したいと思います」  それは、2006年のファン感謝デー。  引退挨拶でマイクを握っていた落合英二は、その結びに、この年ドラフト1位指名された18歳の名を挙げた。話上手の落合らしいファンサービスではあったが、それは紛れもなくドラゴンズファンの総意でもあった。  堂上直倫。  高校No.1ショートの名を欲しいままにしていた彼の入団は、まさに希望の光だった。  堂上とドラゴンズの縁は説明するまで

    • 【2034年への提言】世界のNPBになるために

      はじめに 今年2024年、日本プロ野球は誕生から90年を迎える。長きに渡り国民的娯楽としての地位を堅持してきた一方、近年では子供の野球離れやメジャーリーグとの年俸格差など、野球界全体で取り組まなければならない課題も多い。  そこで今回は来るべき100周年(2034年)に向けて、NPBが取り組むべき中長期的な施策を提言してみたい。 提言①:最低年俸を1000万円にしよう 現在、支配下登録選手の最低年俸は440万円、育成選手は240万円となっている。これをそれぞれ1000万円/

      • 【広島】レフトとサードとおじさん達【2024年への提言】

         どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は広島東洋カープ編。 2023年の振り返り 開幕前はBクラス予想が多い中、結果的には2位でフィニッシュ。藤井ヘッドらに任せるところは任せ、モチベーターに徹した新井監督の手腕はもっと評価されて良いと思う(昨年の記事で「来季は優勝を狙えるから金を使え」と書いた筆者もついでに評価してくれ)  データを見ると同一カード3連敗が極端に少なく(オリックスと並んで12球団最少タイ)、頑

        • 【日本ハム】1番と345番と2番【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は北海道日本ハムファイターズ編。 2023年の振り返り 投手陣はチーム防御率3位と次第点だったが、自責点でない失点(エラー数)がリーグ最多。エスコンフィールドの芝張り替えが良い方向に働く事を期待したい。  一方で得点はリーグ5位。若いメンバーが活躍したものの、出塁率/長打率/OPSが全部リーグ5位と特段良いところはなく、Aクラスを狙うなら補強必須と思われる。 提言①:出

        【プロ野球選手はかく語りき】堂上直倫、優しすぎたプリンス

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        • プロ野球選手はかく語りき
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        • 2024年への提言
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        • トレードとドラフトと人的補償
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          【ロッテ】5番と見切りと掘り出し

          どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は千葉ロッテマリーンズ編。 2023年の振り返り 得点505/失点524ながら貯金2を残し、2位でフィニッシュ。ここ何年かの「リリーフ固めれば何とかなるだろ野球」は今季も功を奏し、完投はリーグ最小ながらホールドはリーグ1位。ブルペンデーも含めて、一貫した戦略が感じられた。  野手ではポランコがHR王に輝き、終盤は石川慎吾もクリーンナップに定着するなど、編成部のファインプレー

          【ロッテ】5番と見切りと掘り出し

          【阪神】左翼とスペードと代打【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は阪神タイガース編。 2023年の振り返り 投手陣は断トツのリーグ1位。先発もリリーフも隙がなかった。昨年の提言で「先発足りなくなるんじゃないの?」と書いたが、村上・大竹が台頭し、才木と伊藤将司も躍動。やや出来すぎの感はあれど完璧な用兵だった。  野手陣はOPSの割に得点が高く、効率良く点を取っていた印象。こちらも昨年の提言で「6番ライト補強しては?」と書いたが、結果的

          【阪神】左翼とスペードと代打【2024年への提言】

          【ヤクルト】左とショートと原高梨【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は東京ヤクルトスワローズ編。 2023年の振り返り 連覇から一転して最下位間近に。塩見の離脱・村上山田の不振など誤算があったとはいえ、彼らに代わる選択肢を用意できなかったところに課題がある。  投手陣はマクガフの穴を田口が埋めたが、逆に田口の穴を誰も埋められなかった。二軍も投壊状態でめぼしい成績を残した投手がおらず、こちらも若手の突き上げに乏しかった。 提言①:左打ちの

          【ヤクルト】左とショートと原高梨【2024年への提言】

          【オリックス】大物と大物と大物【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回はオリックスバファローズ編。 2023年の振り返り 圧倒的な投手力でリーグ連覇を達成。だがエース山本由伸はメジャー挑戦、山崎福也もFA流出の可能性アリと、来年は陣容が変わりそうな気配がある。山下舜平大・東晃平・曽谷龍平・椋木蓮と若き代役候補は育ってきているが、イニングイーターは1~2人補強したいところ。  一方で野手陣は森・頓宮・中川以外は目立った打撃成績を残せず。彼ら

          【オリックス】大物と大物と大物【2024年への提言】

          【楽天】ガチガチとジェネリックと帝王【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は東北楽天ゴールデンイーグルス編。 2023年の振り返り チーム得点はリーグ2位と健闘。村林一輝、小郷裕哉らが頭角を表し、小深田大翔が盗塁王を獲るなど、現有戦力の底上げに成功した。  一方、投手陣は防御率リーグワーストと苦戦。早川隆久、荘司康誠と若い投手がローテに定着したのは良いニュースだが、飛び抜けた成績を残した投手はおらず、投高打低のリーグで遅れを取った印象。 提言

          【楽天】ガチガチとジェネリックと帝王【2024年への提言】

          【巨人】丸とセンターとブラック卒業【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は読売ジャイアンツ編。 2023年の振り返り チームOPS・本塁打数が断トツ1位を記録するも、得点はリーグ3位と噛み合わない数字に。阪神と比べると主力打者のソロホームラン率が高く、打線の繋がりに課題が感じられる(ヒット→本塁打は2点、本塁打→本塁打も2点だが、OPS集計上は後者が良い値になる)  投手陣はグリフィン・メンデスの両助っ人が好投。編成部のファインプレーだった

          【巨人】丸とセンターとブラック卒業【2024年への提言】

          スポーツ紙より早い!2023ドラフト大予想

          毎年、当日朝のスポーツ紙が出る前に、備忘録的に予想を記載しておく企画。 展望 会議前日時点で4球団が入札選手を公表(巨人も事実上の公表)。1番人気は恐らく武内夏暉(投手/国学院大)だろう。似たタイプの隅田知一郎(現西武)がバリバリのローテ投手になっている事を踏まえても、3~4球団程度の競合が起こるのではないか。  一方、他の選手はあっても2球団程度の強豪と見る。 ●中日入札:度会隆輝(外野手/ENEOS) 外れ:――――  大学生投手入札が基本線だったものの、立浪監督の

          スポーツ紙より早い!2023ドラフト大予想

          【ソフトバンク】贅沢と節制とモチベーション【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は福岡ソフトバンクホークス編。 2023年の振り返り 優勝候補筆頭と目されながら、終わってみれば貯金3でフィニッシュ。QS率は12球団ワーストの38.7%、守護神オスナは宝の持ち腐れ状態で「思てたんと違う(意訳)」と苦言を呈される有り様だった。  打線は近藤健介が120点の働きをしたが、チームOPSはむしろ悪化(.697→.678)しており、柳田近藤だけ気を付ければ何とか

          【ソフトバンク】贅沢と節制とモチベーション【2024年への提言】

          【西武】複数年と外国人と整理【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は埼玉西武ライオンズ編。 2023年の振り返り 昨年の提言で「捕手で中心打者の森友哉が抜けたのに、なぜA.マルティネスを獲りに行かないのか? 最下位になってもいいのか?」と書いたが、ほぼその通りの展開になってしまった。得点は断トツのリーグ最下位。編成の怠慢と言われても仕方ないと思う。  投手陣については平良海馬が先発に定着し、隅田知一郎も一本立ちするなど良いニュースが多か

          【西武】複数年と外国人と整理【2024年への提言】

          【中日】二遊間と負けロングとフェニックス【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は中日ドラゴンズ編。 2023年の振り返り チーム総得点は390と極端に低く(5位広島が493)、守備走塁を含めてあらゆる指標が悪い。投手陣は平均よりちょっと良いレベルで、魔境バンテリンドームの恩恵を受けているにしては寂しい数字だ。一方、待望の和製スラッガー(細川成也・石川昂弥)が芽を出し始め、岡林勇希や高橋宏斗が2年目のジンクスを乗り越えるなど明るい話題もあった。  

          【中日】二遊間と負けロングとフェニックス【2024年への提言】

          【DeNA】1番と花束と頭数【2024年への提言】

           どの球団のファンでもない筆者が、なるべくフラットな目線で、来季への展望を好き勝手提言する恒例企画。今回は横浜DeNAベイスターズ編。 2023年の振り返り 昨年の提言で「OPSの割に得点が低い、1番打者を補強すべき」と書いたが、今年も似たような展開になってしまった。チームOPSは阪神と変わらないのに、得点で35ほど差がついているのは、1・2番の出塁率の差によるところも大きいと思う。また盗塁数も成功率も12球団最低で、攻撃の選択肢の少ない打線になってしまっている。  投手

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          【2013オフ】落合GMはどうすれば良かったのか【タイムスリップ検証】

           選手として3度の三冠王、監督として4度のリーグ優勝と圧倒的なキャリアを持つ落合博満氏。そんな彼の唯一の"汚点"と呼ばれるのがGM時代だ。特に2013年オフは猫も杓子も減俸減俸で、大島洋平に至っては500打席立って25%減という不条理極まりない仕打ちを喰らっている。「オーナーからコストカットを命じられ、それに忠実に従っただけ」と彼を擁護する向きもあるが、もう少し人道的な解決ルートはなかったのだろうか? 10年経った今、改めて検証してみたい。 企画のルール 2013年開始時の

          【2013オフ】落合GMはどうすれば良かったのか【タイムスリップ検証】