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⚾️やっぱり最後は人間性。

皆さんに問います。

人の成功を心から願い、応援することはできますか。


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今年の首都大学春季リーグ戦、私の母校である『桜美林大学』でとても気になる選手を見つけました。
彼はスタンドのみんなを統括し、一体感のある応援を作り上げ、ベンチ入りメンバーを鼓舞していました。

その姿を見るに、人をまとめる力に長けていることがすぐにわかりました。言葉の選び方も絶妙で、一味違う選手だと感じたのです。


声をかけずにはいられず、試合終わりに名前を聞きました。茨城県にある、石岡第一高校出身の飯岡大政選手だとわかりました。

それからというもの、桜美林大学のスタンドをみるのが私のリーグ戦の楽しみの一つになりました。


月日が経ち、秋のリーグ戦を迎えました。いつものように、飯岡選手は桜美林大学を盛り上げていました。本当に素敵な選手が入ってくれたと、嬉しく思いました。

つい先日の話です。スタンドに彼の姿がありませんでした。

おかしいなと思い、グラウンドに目をやると、飯岡選手の姿がありました。
そうです。念願のベンチ入りを果たしたのです。

桜美林大学 飯岡 大政 選手(石岡一③)

レギュラーメンバーと同じ土を踏み、ともに戦う。飯岡選手の目には、どんな景色が映っていたのでしょう。

その嬉しそうな顔をみて、思わず私も笑みがこぼれました。


一生懸命やっていればいいことがある。
諦めなければ道は拓ける。

胸がいっぱいになりました。


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嬉しかったので、その日に飯岡選手の写真をアップしたところ、思わぬ人物から反応がありました。獨協大学のOBです。

飯岡選手が高校時代に甲子園に出場した際、そのOBが添乗員として帯同していたのです。そのときのことを覚えていて、私に連絡を寄こしてきたのです。

飯岡選手の写真が載っていて嬉しかった。
誰からも好かれるタイプで、なにより礼儀正しい子だった。


ああ、やはり。と、私は画面越しに深く頷きました。


やっぱり最後は人間性。


そう思わずにはいられませんでした。


人の活躍を喜ぶって、簡単にできそうですが、難しいことだと私は思います。
大学まで野球を続けている選手たちなら尚更、自分が活躍したいと考えているでしょう。

色々な事情があると思います。実力不足、努力不足だけでは考えられないこと。怪我だったり、そのときのチーム状況だったり。それでも『チームに欠かせない存在』になる必要があって、試合に出ることも、出続けることも、ましてや活躍をするなんて大変です。

どの人にも少なからず葛藤があります。その気持ちを押し殺して、仲間を応援しています。もちろん、心から活躍を願える人もいます。しかし、全員ではありません。

そのまた後日、飯岡選手本人からも連絡をいただきました。

大学野球って難しいですよね。ここまでみんなやってきているので、プライドがあって、どうしても心からメンバーを応援できないって気持ちすごくわかるんです。でも、それを押し殺して、戦っている選手の力になりたいって応援してくれるスタンドのメンバーが増えたらいいなと思って、頑張ってきました。今回 ベンチに入って、スタンドのメンバーの声援だったり、桜美林大学を応援してくれる人への感謝の気持ちが改めて強くなりました。

飯岡選手のDM抜粋(一部改変)

この言葉どおりだと思います。

大学野球まで続けられる選手は一握り。それぞれプライドがあるのは当たり前です。甲子園に出場して活躍した人もたくさんいます。学生野球の最高峰まで続けるのですから、生半可な気持ちではないと想像します。

しかし、そこで活躍できるのは『限られた選手』です。チャンスを生かすも殺すも自分次第。技術はとても大切ですが、それと同じくらいに人間性も大事です。

飯岡選手はスタンド、ベンチ入りメンバーと双方の気持ちが理解できるからこそ『できることがある』といっていました。様々な視点で物事を見られるのは、非常に素晴らしい強みだと感じています。

大学野球の波に乗れている人、埋もれている人、折れそうな人。たくさんの人がいるでしょう。別に良い人間になれとか、誰かを今すぐ応援しろとか、そんなことはいいません。

うまくできなくてもいいのです。私だって誰かを無条件に応援することはできませんし、他の人が自分より活躍していたら悔しいとさえ感じます。その気持ちは大事にしてほしいとも思います。

ただ、少し、誰かに寄り添ってみる。相手の気持ちになって考えてみる。自分に置き換えてみる。これは、やってみて損はないと思います。

人間性を磨けば試合にでられるのかといえば、そうではありません。ただ、考え方が変われば自分の行動にも変化があらわれます。アメリカの哲学者、ウイリアム・ジェイムズの言葉です。

四年間をどう過ごしたいか、全ては自分次第。人間性を磨けば一生もの。私も肝に銘じて、毎日を過ごしていきます。









いただいたサポートは野球の遠征費、カメラの維持費などに活用をさせていただきます。何を残せるか、私に何ができるかまだまだ模索中ですが、よろしくお願いします。