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父・村田高詩のこと

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父、村田高詩について書いたものをまとめました。 父は59歳でパーキンソン病と診断されてから18年になります。介護度5。 特養に入所している為、3年間面会が叶いませんでした。やっ…
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#レザークラフト

朋あり遠方より来たる

朋あり遠方より来たる

2019.11.1 STUDIO T&Yブログより転載
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先日父が久しぶりに来店したのは、この方に会うためでした。
本池秀夫さん。
革人形師。
アトリエMOTO’S主宰。
鳥取県無形文化財保持者。

十数年ぶりの再会。
父と本池さんの出会いは四十数年前、父のゴローズ時代にまで遡る。
その頃ゴローズの工房は青山のマンションの一室で、本池さんは同じマンションの上階に住ん

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父のたからもの

父のたからもの

2019.3.1
創業時に店内に置いていた村田高詩手彫りのレザー看板。

現代美術活動を経てゴローズに入社した父は、レザー彫刻を主に担当していました。

独立する時にゴローさんから頂いた肩書が「goro’s brother」。

父は、言葉に言い尽くせないほど嬉しかったそうです。

「ゴローさんと2ショット写真とか撮らなかったの?」

と訊くと、

「恥ずかしくて…言い出せなかった」

と父。

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父記録 2023/4/24

父記録 2023/4/24

4/24
特養の父の部屋から写真やメガネ、ティディベア、携帯電話などを持ち出させてもらう。
このティディベアは革人形作家の本池秀夫さんが、父に贈ってくれたもの。

職員さんと看護師さんに「父は意識もはっきりしてきて、一昨日は随分喋りました。今は落ち着いています」と報告するととても驚き、喜んでくださった。
「今日から経鼻胃管です。父は胃ろうもすると言っているので、先生もそこを目指してゆくとのことです

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