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完結が待ち遠しい

早朝から雷が光り、ゴロゴロとなっていたかと思うと、バケツをひっくり返したかの如く土砂降りが続いています。お昼には注意報が警報に変わり、家でまんじりともせず、窓の外を眺めています。

多崎礼さんの「レーエンデ国物語(4)夜明け前」を昨夜読み終えました。
以前の記事で書いたように、この作品もファンタジーで、長編なので時間軸が長く、様々な民族が登場、それぞれに関わりを持ちながら、レーエンデ人の歴史を壮大に描いた物語です。

昨夜読み終えたばかりですが、この冬に予定されている第5作完結編の創刊が待ち遠しくなっています。

本作は2024年4月17日に、講談社から600ページの単行本として発売されています。

簡単なあらすじは、

四大名家の嫡男・レオナルドは佳き少年だった。生まれよく心根よく聡明な彼は旧市街の夏祭りに繰り出し、街の熱気のなか劇場の少女と出会う。――そして、真実を知り、一族が有する銀夢草の畑を焼き払った。権力が生む欺瞞に失望した彼の前に現れたのは、片脚を無くした異母妹・ルクレツィアだった。孤島城におわす不死の御子、一面に咲き誇る銀夢草、弾を込められた長銃。夜明け前が一番暗い、だがそれは希望へと繋がる。

Amazon内容紹介

今回のルクレツィアが、想像を絶する魔女の所業を遂行しつつ、兄への敬愛と思慕の念を抱いているという、悲しい最後を待ち続ける姿はとても切ないです。また妹ルクレツィアの覚悟のほどを知り、それを叶えられる者は自分しかいないと悟る、兄レオナルドもまた悲劇の人です。

これまでの物語も全て悲劇です。「革命にハッピーエンドは似合わない」のかも知れません。けれど、完結の時こそ幸せが訪れてほしいと願わずにいられない作品でした。

鏡の中のルクレツィアが
悲しい表紙絵です。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
天候もですが、私の体調も下降線をたどっています。気圧のせいでしょう。
皆様もお気をつけください。

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