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【読書】くもをさがす(西加奈子さん)

2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダ(バンクーバー)でがんを宣告された著者のノンフィクション作品。 病気への不安と怖さを赤裸々に綴りつつも、関西弁でユーモアを交えながら、人生で大切なことを教えてくれる。心の処方箋となる一冊。

バンクーバーと東京での生活の違いについて興味が湧いた。バンクーバーの街は静かである。それは煽情的な広告が少ないということらしい。東京で生活していると電車の中や、街のいたるところで、広告に出会う。太るな、老けるな、歯を綺麗にしろ、ムダ毛を生やすな。そうゆう風に、こうであれ、こうなってはいけないが、広告を通して幼少期の頃から潜在意識に埋め込まれる。(もちろん広告の良い面もあるし自己否定は絶対に必要だと思う。)つまり日本での生活は、自分が他人からどう思われるのかに支配されている。バンクーバーに住む人は、ありのままの自分でよいということを伝え、気づかせてくれる街であり、自分自身をとても大切にしている人が多い。
私も自分の心を大切にしたいと思う。


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