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在庫品と非在庫品の発注の分離について例え話による説明

仕事ではよく例え話を使って説明することがある。先日従業員の方に、在庫品と非在庫品の発注は別々の人が発注、非在庫品は実際に取引する人が発注、在庫品はまた別の部署の人が発注管理すべきと伝えた。前の勤めていた会社で在庫品については自分のいた営業部自ら発注するのではなく、業務部の人に発注をお願いしていたからであるが、自分が働いていた当時は特に疑問も持たず指示に従っていた。その後、今自分がマネージャーのような役割をするにあたり、なぜかというのを自ずとわかってきた。卸売や販売店にとって在庫の管理というのは経営において重要であり、会社の業績に大きく左右すると言っても過言ではない。と言っても納得できる説明にはならず、従業員の人はなぜかよくわかっていなかったので、例え話を使って説明した。

自然と思いついた例え話は、家庭の中で子供達は自分が欲しいものは自分で買うが、家のトイレットペーパーや食品類のストックなどは大抵お母さんがやり、いちいち子供達は家の在庫品の管理に介入はしない。子供達は自分のお小遣いの範囲内で自分の欲求を満たす分だけ好きなだけ買えばよい。もし無駄な物を買いすぎるようであればお小遣いを減らすなどの対策を親がするだろう。一方、家の在庫品については無駄なものを買いすぎたり、賞味期限切れの食べ物が重なってくると家の経営に影響することもある。他に、住居や建物、車のことについては、子供達は基本的に家全体の事は考えていないから家の経営管理者である親がするはずである。

会計的に考えれば、在庫品や建物といったものは資産に入る。商売では仕入れてすぐに売れる物、家庭で言えば子供達が自分で買うようなものは損益計算書に入るものとして、親が買うような大事なものは資産であり貸借対照表に入る。であるから、資産の管理と日々の営業管理は別物と考えられることが多く、だから資産である在庫品は別扱いでの発注となるという説明になる。

こういった例えは説明している間に思いつくが、仕事のことを家庭に置き換えて例えることが多い。というのも従業員として働いている人はしょうがないことであるが構造的に役割を与えられ機械的にやらされる感が強くなってきて、作業としての仕事になりがちである一方、家庭のことは主体的に自分からやらなければならず現実味があり自分のこととして捉えるから家庭での例を出すとわかりやすい。実際に仕事も家庭もやっていることは同じであり、会社のお金も自分のお金として自分のことのようにやろうとすれば理解が深まるだろうが、実際に自分のお金ではないからなかなか難しいということである。だからこそ、一人一人が家庭での経営者のような意識で働くようになると企業は最も成長するとよく言われる。

話は飛ぶが、以上の理由から、税金という、より自分のお金でないような他人のお金を扱う政治家はなおさら自分のことのように物事を遂行しない傾向になるのはしょうがないことであろう。ゆえに公共ではなく民間に任せた方が無駄が少なく効率がよくなると言われるのである。

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