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昼寝

充実した食事を終えて、硬めのマットレスが敷かれたベッドに大の字になる。昼食後の睡眠は至福の時間だ。

部屋の電気を消して、カーテンの隙間から午後の光が淡く漏れる。弱設定にした扇風機の風が優しく肌を撫でる。ロケーションは完璧だ。

満腹中枢が満たされて、脳が働かなくなる。寝入りばなの快感は、この世にあるあらゆる快感の中でも極上だ。

白昼夢。僕は睡眠中によく夢を見るのだけれど、昼寝中に悪い夢を見たことは、記憶する限り、多分ない。夜は時々、怖いというかネガティブな夢を見ることがあるにも関わらず。

どうしてだろう。科学的なことはわからないけれど、昼寝中に悪夢なんて、なんだか雰囲気がないからだと勝手に思っている。怖い話なら外が暗くなってからと相場が決まっているし、太陽がサンサンと睨みを効かせている真っ昼間に怖い夢なんて趣がない。

そんなわけで、今日も怖い夢に怯えることなく、ゆっくりと昼寝ができる。おやすみなさい。

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