まだ走る、もう走れない

まだいける、まだいけない、もういやだ、そんなにいやじゃない。

今日も無難なデザインのランニングシューズで道路を蹴りつつ雑念は吹き飛ばない！

一本道を走りながら、いつ折り返すのだと思考を巡らせつつ距離を伸ばす日々。
フェスが重なったり天気が悪かったり、つまりサボった時期もあったものの、走ることは投げ出していない。
今までの最高記録は先週の金曜日に走った3.1km。最初は600m走って死にそうになっていた。我ながら大したものだ。

基本的に来た道をそのまま帰ってくるから、復路は単純に倍になる。
行きだけではないぞと分かっていながらも、走りながら見たことない景色を見てみたくて・・

走っちゃったよね。片道2km。

片道は全然気持ちよく走れた。
だけど、1kmが未体験ゾーン（景色は往路で既読なのに）っていうのは冒険だった。
10km走る人なら1kmあたり10%だけど、僕は3km。そうなると1kmあたり33%で、そこにいきなり+33%したのだ。

結果どうなっただろうか。果たして133%の力が出たのか？

正解は・・・

歩く。

歩くよそりゃ。歩いたな～。

歩いてから走り始めると余計に疲れてまた歩く。
台風の影響で、道と並走している川が激流になっており、フラフラと倒れたら木の葉のように流され息絶えるであろう。
まだ4km走るのには早かったけど、地道に走っていきたい。

ところで、片道2km地点では息を整えていた。

広大な敷地で飼われてるリードのめちゃくちゃ長い雑種犬がこっちまで寄ってくる。犬は敷地から出られなくて、僕と3mくらいの微妙な距離感。
特別愛嬌があるわけでもなく、かといって威嚇するわけでもなく、ただ目が合っている、なんとも言えない空間が生まれた。

あの犬に会うために4km走れるようになりたいって全然思えない。