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ヒッチハイクで得たもの②
『今回は雨の中のヒッチハイク編』
青森から始まったヒッチハイク。意気込んでスタートしたものの、初めての経験の連続にヒッチハイクの洗練を浴びた僕。それでも、人のあたたかさに支えられながら、なんとかかんとか福島県のパーキングエリアまでたどり着いた。(以前の記事はこちら)
しかし、突然の試練が訪れる。
急な土砂降りだ。初めは通り雨だと思っていたが、1時間経っても止む気配がなかった。焦りだす僕をあざ笑うかのように雨は降り続ける。
前日、初ヒッチハイクで青森から前沢まで進んだ僕は、調子に乗って東京に宿を予約していた。
まずい。まだ目的地まで300キロもあるのに、午後の2時を過ぎようとしていた。
仕方なくカッパを着て、パーキングの出口付近でダンボールを掲げることにした。
しかし、これが辛かった。ヒッチハイク経験者ならわかると思うが、雨の日は成功率がガクッと下がる。そりぁ、乗せる側の立場で考えたら、ずぶ濡れの男をわざわざ乗せる理由がない。
ただただ時間だけが過ぎていく。
1時間以上経っても目の前の風景は変わらない。僕は降りしきる雨の中、アピールし続けるしかなかった。
でも、今振り返ってみると、この経験は僕を強くした。
人生においても逆境は必ず訪れる。そこにどう立ち向かうかで、人間の器は大きくなっていくのではないかと思う。
心はズタズタなのに、笑顔で手を振ってアピールし続けることは、想像以上に辛いものがある。開き直ろうとする自分、みじめさを感じる自分、焦る自分、大丈夫と信じて夢を見続ける自分、いろんな僕が折れそうな心の中で共存していた。
希望の光が見えたのは、2時間以上経ってから。僕の横を通り抜けた車が100メートルくらい進んだ先で停車した。「まさか!?」と思いながら近づくと、30前後であろう若い男性が「乗りなよ!」と声をかけてくれた。
言葉にできないほどの思いが込み上げてきた。その時の僕は、今にも泣きそうな表情をしていたと思う。消え入りそうな声で「ありがとう...ござい..ます...」と言ったのを覚えている。
車内で、どうして僕を乗せようと思ったのかをその人に聞いてみた。すると、「なんとなく」という返答だった。「コイツ乗せたら面白いかなーって。きっかけは、そんな感じ。」だったらしい。
必ず光は訪れる。
僕はこの経験から、そう信じることができるようになった。
僕は、今教師だが、「努力は必ず報われるから苦手でもやり続けよう」とは絶対言わないし、むしろ苦手に時間を裂き続けるのは効率が悪いと思っている。そんな時間があるなら、好きなこと、新しいことをどんどんやろうって考えだ。
それでも、苦手に立ち向かって努力し続ける人を見ると、すごいと思うし、必ず報われるよって、心から思って応援できるようになった。そう思えるのも、この雨の中のヒッチハイクがあったからだ。
それと、自分の何気ない行動が誰かの支えになる可能性がある
ってことも学んだ。
あの時、あの男性が「なんとなく」停車してくれたことが、こうして僕の人生に影響を与えている。
意味なんてあるかないかはやってみないとわからないことも多い。最初は「なんとなく」でいい。やらないよりはやった方がいいかなーくらいの気持ちでいい。迷ったら行動してみるといい。
先週の話だが、会議で「こんな小さいこと後で担当に直接確認した方がいいよな〜」と思いながらも、気付いたら手をあげていた。すると、会議後に、「あれ私も気になってたのよ〜」と同僚から伝えられてなんだか嬉しい気持ちになった。
そんなこともあって、雨の中のヒッチハイクが頭をよぎり、noteに書いてみようと思った。
小学校教師、パパとしての立場から発信し続けていきます!これからもよろしくお願いします!