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僕が「凄い!」と思った先生の話

僕が勤務する学校は全校児童を指折りで数えることができるほどの小規模校だ。そして、この町にはそういう小学校がたくさんある。きっと、少子化の影響で統廃合がこれから進められていくと思う。(OBや地域との兼ね合いの元に)

町内合同学習なるものが数多く設定され、それゆえに宿泊研修や修学旅行も合同なのだ。

そこで出会った先生の一人がO先生だ。

単刀直入に、僕はこの先生に憧れた。今年最も影響を受けた先生であり、尊敬する先生の一人だ。


そこで、今回はその先生の凄さを分析し、その影響を受けた僕が何を感じ、どう生かしていきたいのかについて書く。



その先生を分析する

O先生は、女性のお母さん先生だ。(僕の3~4つ上くらいかと思っていたら、一回りも上だったことがつい先日判明!)

そして、僕と同じく5・6年複式学級の担任をもっている。やんちゃな男子を相手にかなりバリバリに働かれている様子だ。


小学校教員であれば、ある程度想像つくかもしれないが、女性で高学年をもっている先生は、気が強めな方が多い。ちょっとやそっとじゃ負けない自分をお持ちである。O先生ももれなく当てはまる。

だが、本当の凄さはここから。

そのクラスの子たちは、とっても気が強い子たちながら、O先生に絶対の信頼を寄せている。先生と適度にぼけ合い、適度にツッコミ合い、互いにちょうど良いバランスを保ちながらコミュニケーションが成立している。


そして、子どもたちが好きなゲームやアニメのことを事細かく知っている。

「へー、そうなんだ!それでそれで?」

「じゃあ、○○はこの後、△△になっちゃうの?」

「じゃあ、今日も続きが気になるね!!」

そんな会話を何度も耳にした。子どもが話したいこと話させ、徹底して聞き役に徹する。真剣に聴いて、本気で興味をもつ。


それだけではない。

修学旅行では、あらかじめ予測する力に長けていた。

「お風呂には、部屋にあるバスタオルをもっていくことを忘れずに~」

「お部屋に入ったら、カギと財布はどうするんだっけ~?」

「(自主研修の時に)時計と相談して決めよっか。あとあれとあれはできそうじゃない?どう?」

実際には、言葉にならないさりげないフォローが多い印象だ。自分がどう動いたら、子どもが望ましい行動をとれるかを常に考えているんだと思う。



さらに、伝えるべき場面や指導すべき場面を逃さない観察力と即断即決力も備えている。



子ども目線での共感力と同調力を大切に、わからないことはわかる人に聞く学ぶ姿勢をもっている。さらに、教師としてのリーダーシップを適切なタイミングで発揮する。ゆえに場の支配力をもつことができるのだ。


よく、先生のタイプをお父さん的な先生、お母さん的な先生、お兄さん・お姉さん的な先生などと例えられることがある。

O先生は、状況に応じてそのスタイルを使い分けることができる方なのだ。


おそらく、そのベースにあるのは、研ぎ澄まされた観察力と対話や会話を大切にするコミュニケーション能力、そしてその先生そのものである人間力だと僕は踏んでいる。女性ならではの感性で察知し、勘が良いだけにとどまらず自らの指導に生かしている。


おそらく、これまでに相当な訓練を積んできているはずだ。本人がどのような人生を過ごしてきたのかということ自体が気になってくる。


僕も、僕としての型を築き上げたいとより一層強く思った。




僕の現状と目指す姿


僕は今、お兄さん先生がベースにある。

状況に応じてお父さん先生、お母さん先生にもなるが、子どもたちからすると、威厳というよりはいつもワイワイしてる人が怒ってびっくり!とか、相談事も一旦は解決するが、長期的に寄り添えていないように映っているんじゃないかと思う。


エンターテイメント性を武器にして子どもたちに影響を与えるスタイルは、学校が楽しいと思える集団作りには欠かせない。

でも、僕がもう一つ大切にしている子どもの居場所づくりという視点で考えると、お母さん的な受け入れ皿が必要になること。

そして、その集団が自主的に動けるシステムを構築するためにお父さん的な言動もしていかなくてはならないのだと痛感した。


だから、これからも小学校高学年を担任していくのであれば、学級経営において、十人十色の子どもたちの心の声をよく聴いて、バランスよく対応できる先生を目指していきたいと思う。





小学校教師、パパとしての立場から発信し続けていきます!これからもよろしくお願いします!