見出し画像

人はあなたの話の80%は聞いていない


ビジネスマン必読の一冊。

「世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 1分で話せ」

著者の伊藤羊一さんは、ヤフー株式会社にて次世代リーダーの教育を行うYahoo!アカデミアの責任者を務め、その他にもIBM Blue Hub、KDDI ムゲンラボ、MUFG Fintech アクセラレーター、学研アクセラレーター、森永アクセラレーター、Code Republicにてメンターやアドバイザーも務めている、次元の違うすごい方。


この本から学んだことをまとめていく。


まず、タイトルにあるように、人は話の80%は聞いていないという事実からスタートしたい。

そもそも、メラビアンの法則によると、「話をする際に相手に伝わる情報として、話の内容自体が7%、声の大きさやトーンに関するものが38%、そして見た目が55%を占める」とされている。(Google先生そのまま)

もちろん、これは第一印象についての研究なので全ての場面にあてはまるものではないが、この事実からも、話の20%も聞いてもらえていたら大成功だ。



ちなみに、何のために伝えるのか。そのゴールは理解してもらうことではなく、動いてもらうことだ。

この本は、聞き手は8割聞いていないという事実を理解した上で、少しでも相手の頭にのこるように伝え、相手に動いてもらうためにどうすればよいのかについてを論じた本である。

(この記事は約2000字です。)


1.右脳と左脳に働きかけること

本の題にあるように「1分で話せるように話を組み立てて伝える」この意味を理解して、スキルを身に付けることが本書のゴールだ。1分でまとまらない話は、結局何時間かけても伝わらない。逆に言えば、どんな話も1分で伝えることができるということだ。

1分で人を動かす話をするためには、右脳(感情)と左脳(ロジック)に働きかけることだと伊藤氏は言う。

詳細は次章以降へ。



2.ロジカルなストーリーを考える。

基本は、ピラミッドで主張と根拠をまとめること。このピラミッドの骨組みがしっかりしていないと、話が長くなったり、伝わらない。

具体的には、次のように伝えるといい。


「これが結論です。

「理由はAでBでCだからです。」

以上。

ピラミッドでロジカルにストーリーを考える。これだけ。



3.正論だけでは人は動かない

ロジカルな説明で理解してもらえるだろうが、それだけではなかなか人は動かない。なぜなら、人間は感情で動く生き物だからだ。

そこで、右脳(感情)にも働きかけ、イメージを膨らませる必要がある。

具体的には次の2つ。

①ビジュアルを見せる。

②具体例を語る。


話し手にロジカルに抽象的に伝えたことを、具体的に相手の頭にイメージしてもらい、枠組みをつくるのだ。ビジュアルと具体例で、伝えたいことを体感してもらう。

主観だけでなく、相手視点、客観視点が欠かせない。何よりも、相手に動いてもらうのだから、その人を主役にした演出を考える力が問われる。

相手の心の声に耳を傾け、その都度修正していく調整力も必要になる。



4.3段ピラミッド

前述のピラミッドをさらにパワーアップさせるイメージで3段階にする。

主張とロジックと感情で3段階の構成だ。

1段目で結論を述べ、2段目で根拠を述べ、3段目で事実(具体例)を述べる。

画像2

ロジックと感情に働きかけるピラミッドが完成すると、より伝わるようになる。これを相手の頭の中につくるように1分で話すとよい。



5.超一言

上記の方法で人は動くのかといったら、それはわからない。可能性は高まるが、実際に動くかどうかは相手次第、まさにアドラー心理学でいうところの「他者の課題」になるわけだ。

ここからは、その可能性をより高める超一言でまとめる方法について。

超一言とは、「自分の伝えたいことを、一言のキーワードで表す」こと。


著者の伊藤さんは、孫正義さんに配送システムのプレゼンをした際に、「時間通りにきっちり来るから『キチリクルン』というモデルです」と伝えたらしい。すると、15人のプレゼン終了後に、孫さんから「キミのキチリクルンいいね~」という言葉をいただいたのだそう。

キャッチコピーをつけることで、こんなにも効果は絶大なのだ。

このあたりのコトバの作り方については、佐々木圭一さんのベストセラー「伝え方が9割」の第3章「強いコトバをつくる技術」が大いに参考になるだろう。



6.いかに相手の立場に立って話すか

最後は、これにつきる。

「話している相手と自分を俯瞰で見る」

自分の主観があり、客観的な視点があり、客観的な自分と相手に憑依した自分をもって話すこと。相手から見て自分がどう映っているのか、どんな話をしてほしいのかを感じながら、客観的な自分が自分を見ながら話をする。

画像1

この技術を磨いて自分のものにしたいと思う。




7.明日から使える「伝え方」のパターン


①SDS

「Summary(まとめ)⇒Detail(詳細)⇒Summary(まとめ)」


②PREP

「Point(主張)⇒Reason(根拠)⇒Example(例示)⇒Point(主張)」


③PCSF

「Problem(問題)⇒Change(変化)⇒Solution(解決策)⇒Future(未来)」



自分を高める技術として身に付けていきたいと思う。



最後に…

ここまで目を通していただき、ありがとうございました。この記事があなたの人生にほんの少しでもお役に立てれば幸いです。あなたの思いがより多くの人に伝わり、人生が豊かになることを願っています。

小学校教師、パパとしての立場から発信し続けていきます!これからもよろしくお願いします!